
倉庫に積み上がった大分県産米。先物取引の取り扱い対象になる県産米は一部だが、対象外のコメも取引価格が影響を受ける可能性がある
東京穀物商品取引所と関西商品取引所で8日から始まったコメの先物取引。全国的には東京の取引所で買い注文が殺到して初値が付かない波乱もあったが、取り扱いの対象になる大分県産米は量が限られることもあり、県内で目立った動きはない。価格形成の透明性確保が期待される半面、投機マネーで米価が乱高下する懸念も指摘される。関係者の多くは「しばらく様子を見ないとどうなるか分からない」と動向を見守る構えだ。
取り扱い対象の銘柄・産地は両取引所が指定。大分県産米の場合はコシヒカリが、関西商品取引所で標準品となる北陸(石川、福井両県)産コシヒカリと比べ60キロ当たり1200円安い価格で受け渡しされる。受け渡し単位は30キロ入り100袋。東京穀物商品取引所では対象に入っていない。
県集落水田・対策室によると、県内で生産されるコメはヒノヒカリが76%(2010年産米の作付面積比)を占め、コシヒカリはわずか4%にとどまる。
県内のコメ流通業者や関係団体は「大分で先物取引の話はほとんど聞かない」と口をそろえる。
ただ、取引対象外のコメも影響を受けるとの見方も。大分市内の卸売店は「大分産ヒノヒカリの値段は、おおむね(東京での標準品となる)関東産コシヒカリに連動して決まる。(先物の値が乱高下すれば)これまで現物の需給バランスに沿っていた値動きが変わる恐れがある」と指摘する。
農協組織は先物取引への不参加を表明している。JA大分中央会は「政府は生産調整などコメ価安定策を取っているのに、投機で価格が上下する先物取引をなぜ認可したのか、理解に苦しむ」とする。
一方で、早期米コシヒカリの生産者(47)は「少しでも高い値段で売れればやる気が出るし、農業の活性化にもつながる。選択肢の一つとして勉強したい」と前向きに捉える。
試験上場は2年間。正式に上場するかどうかは、農林水産省が判断する。
[PR]セントラル短資FX
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
![]()