
県薬剤師会が導入したゲルマニウム半導体検出器=県薬剤師会検査センター
農林水産省は、輸出農産物の放射能検査をする目的で整備を進めている検査機器の使用基準を緩和、効率的な利用をするため、国内用の農林水産品についても検査することができるようにした。県内では県薬剤師会(大分市)が1台を導入しており、25日に放射性セシウムを含む稲わらを餌として与えられていた牛の肉を国内用としては初めて検査した。
同会が導入しているのは「ゲルマニウム半導体検出器」。ヨウ素、セシウムなど放射性物質の種類や量を計測できる。農水省によると、輸出品に放射性物質の検査証明を求める国が出ていることから、輸出事業者のニーズに対応するために導入を図った。全国で13団体が運用している。
一方で、検査機器を導入した団体などからは、検査に余力があれば輸出以外で使用できるように範囲の拡大を求める声が出ていたという。県も、輸出用産品の餌や牛肉、県内で流通している県外産品を調査できるよう21日に国へ要請していた。
農水省が示した新たな基準は、輸出用検査の優先が前提。検査能力に余力があることや、輸出用の検査件数を上回らない―などの条件で、国内用の検査を可能とした。
同省は「機器を有効利用する観点から、各団体の判断で輸出以外の食品などに使うことができることにした」と説明している。
県薬剤師会によると、今月11日の導入後、輸出用産品の検査は2件(いずれも県内)にとどまっていた。東北地方などから、輸出用ではない牛肉や稲わら、飼料の検査要請があったが、すべて断っていたという。
基準緩和を受け、県薬剤師会は「輸出を優先させながら、国内用も検査できる。もっと活用してほしい」と話している。
検査には一定量の対象物が必要。予約制で1回1万5千円。問い合わせは同会(TEL097・544・4400)まで。
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