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決着、歓声と落胆 県立美術館建設地決まる

[2011年05月31日 09:52]

新しい県立美術館を建設する大分市寿町のいいちこ総合文化センター北側の県有地=30日

大分市 市街地活性化に期待
 県民が行方を注視していた新しい県立美術館の建設地は30日、大分市中心部に決定。市や誘致に取り組んできた経済団体の関係者からは歓迎と期待の声が上がった。
 釘宮磐市長は「大変喜んでいる。県都にふさわしいにぎわいのある美術館となるよう県との連携を強化したい」とコメント。誘致活動をした市商店街連合会の矢野利幸会長は「朗報だ。大分パルコの撤退で中心市街地の魅力の低下を危惧していただけに、美術館への期待は大きい。開発が進むJR大分駅南とバランスが取れた地域づくりも可能になる」と歓迎する。
 大分商工会議所の姫野清高会頭は「いいちこ総合文化センターと一体的に活用し、にぎわいの拠点としてほしい。久々の大きな施設整備事業なので地元業者を積極的に使って、地域経済の浮揚にもつなげてもらいたい」と要望した。
 大分市には既に市美術館(同市上野)があり、「すみ分け」と連携も課題になりそう。釘宮市長は、県と市が別々に収蔵している郷土出身画家の作品を整理・集約するなどして「それぞれの美術館の役割を特化することも検討したい」(27日の会見)との考えも示している。

別府・由布 市挙げた活動実らず
 県立美術館のわが町への誘致に取り組んできた別府、由布両市の関係者は、残念がる一方で今後の地域活性化に目を向けた。
 別府市はビーコンプラザ周辺への誘致を働き掛けてきた。
 浜田博市長は「悲願であった県立美術館の誘致ができなかったことは非常に残念だが、広瀬知事の決断に対し、別府市として協力できることを考えていきたい。今後はフィールド博物館、バーチャル博物館を含めた『温泉地球博物館』構想の実現に、県の協力を得ながら取り組みたい」とコメントした。
 JR南由布駅周辺を候補地として市民大会などを開いて盛り上げを図ってきた由布市。首藤奉文市長と県立美術館由布市誘致期成会の桑野和泉会長は「市民を挙げて活動してきただけに残念」と肩を落とした。
 首藤市長は「心を一つに、一緒に取り組んできた市民に感謝し、このエネルギーを今後のまちづくりに生かしたい」、桑野会長は「南由布駅周辺の素晴らしさを再確認できた。市民、県民にとって夢のある場所にできるよう、活用策を考えていきたい」と話した。

芸術関係者は評価 大分の良さ生かして
 県立美術館の建設地が大分市に決まったことを、県内外の芸術関係者は評価するとともに、新美術館に大きな期待を寄せている。
 県美術館構想検討委員会の委員長を務めた澄川喜一東京芸術大学名誉教授は「やはり便利な場所にあるのが望ましい」と言う。
 県美術協会の合田習一会長は「公共交通機関を使えば子どもから高齢者までが行きやすい場所にという思いがあった。公共交通の利便性がよく、県民の3分の1が住む大分市はベストな選択だと思う」と話す。
 県は今後、同検討委の基本構想を踏まえて美術館の役割や機能、コンセプトなどを具体化させていくが、澄川氏は「大分には素晴らしい歴史や文化がある。答申に示したようにハード面、ソフト面ともに独自性を生かした、どこにもない“大分スタイル”の美術館を造ってほしい。後発の美術館として全国的にも注目度は高い。大分県を宣伝する絶好のチャンスになる」とエールを送っている。

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