
福井県などで食中毒の原因となったユッケ。県内は取り扱いを続ける店舗と自粛する店舗で対応が分かれている=6日、大分市内の焼き肉店
富山、福井県でユッケなどを食べた4人が死亡した焼き肉チェーン店での集団食中毒事件。厚生労働省の通知を受け、大分県は6日、生食用牛肉の使用などについて実態調査を始めた。県内の焼き肉店では生牛肉の販売を続ける店舗と、取り扱いを控える店と対応が分かれている。
牛肉をふんだんに使ったユッケ丼が名物の「神楽亭」(豊後大野市清川町)は、ユッケ丼の販売をストップした。羽田野英一社長(63)は「ユッケ丼目当てのお客さんも多く、連休の売り上げは昨年比で10%ダウン。残念がって帰る姿を見ると申し訳ない。衛生面の自信はあるが…」と話す。
一方、大分市内のある焼き肉店は、ユッケ、レバー、センマイなど生肉の販売を続ける。「自粛はかえって客に不安を与える。何十年も商売をしており、扱い方を間違えなければ問題ない」
別府市内の店も「子どもやお年寄りらには生肉を食べるのを控えるよう呼び掛けているが、提供の際には細心の注意を払っている」と強調する。
県は2日から焼き肉店190店(大分市保健所管内を除く)に生食用として提供しないよう順次、指導をしている。6日からの実態調査は焼き肉店に加え、食肉処理業、食肉販売業、焼き肉店以外の飲食店も対象にした。
大分市保健所も9日以降、同様の調査を始める。「新鮮な肉だからといって安全とはいえない。店には生食用の提供は極力控えてもらいたい」と話している。
県、市保健所によると、生食用の牛肉はそもそも流通していないので本来は提供できない。衛生基準に罰則はなく指導はできても、「それ以上は踏み込めないのが現状」(市保健所)という。
県内で5店舗を展開する焼き肉チェーンの店舗の一つは「客が不安に思うと考え、食中毒の発覚以降は提供をやめた。これまで(衛生基準の適用は)あいまいな状況だったので、これを機に、行政には明確な線引きをしてほしい」と求めた。
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