
「都会人の舌に訴え、泉都に観光客を呼び込みたい」。尚屋店主の山本尚也さん(左)と副店主の内田裕之さん
【東京支社】別府市出身の山本尚也さん(36)=東京都杉並区=が、都内・荻窪に別府冷麺の専門店「尚屋(なおや)」を開いた。かねて「愛する古里の力になりたい」と考えてきたが、B級グルメで脚光を浴びる全国各地の街に触発され、地元名物の出店を決意。完成に1年かけた入魂の一杯で「都会人の舌に訴え、本場の泉都に観光客を呼び込みたい」と意気込んでいる。
山本さんは大学進学に伴い上京。卒業後は音楽業界に身を置き、現在は小さなレコード会社を経営している。月に1度は帰省するほど古里が大好きで「常々、東京で別府の知名度は高いのに、訪れたことがある人は少ない」と残念に思っていた。そんな中、人気が高まる別府冷麺に目を付け、「別府観光の呼び水にしたい」と考えた。
あっさりした和風だしに、そば粉入りの弾力ある太麺がマッチした別府冷麺は、自身も幼い頃から慣れ親しんだ大好物。里帰りのたび有名店に通って味を研究。特徴である牛チャーシュー、キャベツキムチも使い、試行錯誤を重ねて納得のいく一杯に仕上げた。
いとこで大分市出身の内田裕之さん(37)=杉並区=に熱い思いを伝え、昨年12月、2人でJR荻窪駅近くに開店。郷土愛を誇示するかのように、店は別府を中心に大分県一色。メニューは冷麺、温麺、鳥天、やせうま、さらにカボスビール、ユズビールといった大分特産を使ったオリジナルの酒も。お冷やにはカボスを搾ったカボス水を出すほどのこだわりようだ。
「韓国冷麺をイメージして来店した人が『初めての味』と、いい意味で驚く。評判は上々」と山本さん。
カウンター席の各所に大分の観光ガイドを置き、壁には別府の観光ポスター。客とは自然に大分の話題になるそうで、「別府冷麺をきっかけに、大分ファンを増やしていけたら」と思い描いている。
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