
家庭から持参した廃食油を集める熊毛小学校児童ら
使い終わったてんぷら油などの廃食油を回収して再資源化する「廃食油資源化プロジェクト・さきひめ」の取り組みが国東市、姫島村で広がりつつある。回収に協力した市民には廃食油と交換に地元の商品券を配る仕組みもあり、環境保護に加えて地域経済の活性化も狙う新たな活動が注目されている。
ごみ減量や循環型社会の形成を進めようと国東食品衛生協会、国東市・姫島村地域温暖化防止(対策)協議会などでつくる「さきひめプロジェクト実行委員会」が昨年7月から始めた。廃食油は同市の「くにさきエコシステム」がごみ収集の巡回に合わせるなどして回収し、バイオディーゼル化している。
現在は市村内82カ所の飲食店や2カ所の小学校から回収していて、校内に回収箱を置いた熊毛小学校では児童が家庭の廃食油をペットボトルに入れて運搬している。同校の田中彩斗(さやと)君(10)は「捨ててた油が再利用できるのは不思議。ごみを出さないようにしたい」と、これまでの取り組みをまとめた新聞を作ったりしながら環境保護への理解を深めていて、実践を通じた教育的な効果も生まれている。
地域経済の振興を目的に導入した商品券は、廃食油の量に応じて配布。各家庭で処理する手間が省けるメリットを強調して普及につなげたい考えで、市民からも広く回収できる設置場所や方法を具体的に検討している。
井上伯雄実行委員会代表は「人にも環境にも地域経済にも優しい新たな環境保護活動」と強調。協力者には啓発のためのステッカーなども配っていて「より多くの人に協力してもらいたい」と意気込んでいる。
<ポイント>バイオディーゼル燃料(BDF)
軽油とほぼ同じ燃費と走行性があり、小児ぜんそくやアトピーの原因とされる硫黄酸化物もほとんど含まないとされる。BDFを燃料として利用することで発生する二酸化炭素(CO2)は、もともと植物が大気中から吸収したものであるため、排ガスはCO2の排出量として計算されない(カーボンニュートラル)仕組みになっている。
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