
12年間図書費を贈り続けた中尾檜蔵さん(左)、ツヤ子さん夫婦
次女の遺志を継ぎ、ことしまで12年間にわたり臼杵市末広の上北小学校(菅公紀校長、75人)に図書費の寄付を続けた大分市横田の中尾檜(かい)蔵(ぞう)さん(85)、ツヤ子さん(83)夫婦に対し、市と学校が10日「感謝の会」を開いた。高齢にもかかわらず学校を訪れてくれた中尾さんに感謝状や花、児童の合唱や寄せ書きをプレゼントし、長年の功績をたたえた。
同校の岳谷分校(1997年に廃校)に、次女の釘宮保代さんが74年ごろから図書を贈ってきた。保代さんが49歳で亡くなった99年から、中尾さん夫婦が「志を継ぎたい」と寄付を続けてきた。
保代さんが本を贈り始めたきっかけは、団体職員時代に電車の中で本を読んでいると偶然、分校の児童から「お姉ちゃんは本がたくさん読めていいね。自分は分校だから本がない」と聞いたことだという。会では中野五郎市長、菅校長が感謝状を贈呈。各学年の児童代表が「中尾さんのおかげで本が大好きになりました」「これからもいっぱい本を借りたい」などと謝辞を述べた。中尾さんは児童に「みんなが一生懸命に会を開いてくれて感激。こんなうれしいことはない。元気でしっかり勉強して、人の役に立つ人になってください」と呼び掛けた。
中尾さん夫婦は全校児童と記念撮影をした後、図書室へ。寄付の総額は305万円になり、3人のおかげでできた「中尾文庫」は1522冊を数えるまでになった。檜蔵さんは壁に張ってある保代さんの写真に向かい、手を合わせた。
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