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広瀬知事「県政の先頭に」 3選出馬を表明

[2010年11月26日 14:20]

3選出馬を表明する広瀬知事=26日、県議会本会議場

 広瀬勝貞知事(68)は26日、定例県議会の本会議で、「県民の信任がいただけるなら、先頭に立って県政執行の責任を果たしていきたい」と述べ、任期満了に伴う来春の知事選に3選を目指して立候補することを表明した。
 提出議案の説明に続いて決意を述べた。出馬を決意した理由について「2003年の就任以来、県民中心の県政の基本に立って『安心・活力・発展』の大分県の実現に努めてきたが、まだまだ道は遠いと言わざるを得ない。内外の情勢は経験のない変革のうねりの中にあり、国と地方の関係は新しい段階に入っている」とした。
 本会議終了後、記者団の取材に対して、無所属で立候補する考えを示し、各政党に対しては「推薦を求めることはしないが、応援していただく、推薦していただくのは拒むことではない」と述べた。
 広瀬氏は2002年に経済産業省事務次官を退任した後、03年の知事選に無所属で出馬し初当選。07年に再選された。
 今のところほかに知事選への出馬を表明している人はいない。共産党県委員会は候補擁立を検討している。

 第4回定例大分県議会は26日午前、本会議を開会。会期を12月14日までの19日間と決めた後、本年度一般会計補正予算案(補正額8744万2千円・累計5989億7504万3千円)など16議案と報告1件を一括上程。広瀬勝貞知事が提案理由を説明した。
 広瀬知事は、サッカーJ2の大分トリニータを運営する大分フットボールクラブが、県文化スポーツ振興財団に緊急融資を要請するなど厳しい経営が続いていることについて、「このような状況に追い込まれたことは残念で申し訳なく思っている」と謝罪。その上で「県としても県民、経済界と一緒に引き続き支援する」と訴えた。
 緊急総合経済対策を盛り込んだ国の補正予算が成立する見通しになったことを踏まえ、景気・雇用対策に重点を置いた補正予算案を会期中に追加提案する考えを示した。
 このほか議員提案で、臨時国会での地域主権関連3法案の成立を求める意見書案が可決された。
 × × ×  提案理由の要旨は次の通り。
 【県政諸般の報告】
 14日の第30回記念大分国際車いすマラソン大会は国内外のトップアスリートが集まり、デッドヒートが続くレースとなり、名実ともに世界に誇る記念大会となった。今回の感動を胸に、障害がある人もない人も、ともに暮らして行ける共生社会の構築に努力する。
 美術館構想検討委員会が県立美術館の基本構想をまとめた。今回の答申を踏まえ、早い時期にパブリックコメントを実施し、県議会や県民の意見を聞き、県民のために一番良い選択をしなければならない。
 サッカーJ2・大分トリニータは成績低迷で厳しい経営を強いられている。運営する大分フットボールクラブが経営再建計画をさらに見直し、着実に経営改善に取り組むことが重要。
 クラブは当面の資金繰りのため、県文化スポーツ振興財団に支援を要請し、認められた。2005年の経営危機では「はしの上げ下げまで見る」と申し上げたが、このような状況に追い込まれたことは残念で申し訳ない。同クラブも不退転の決意で再建に取り組み、三位一体の支援態勢がようやく固まりつつある。県も県民、経済界と引き続き支援していきたい。 
 景気は足踏み状態で雇用も厳しい状況。県内では輸出が前年を上回り、企業マインドも改善の動きが続くなど緩やかな持ち直しが見られるが、ペースが鈍くなっており、景気・雇用の先行きはまったく予断を許さない。
 緊急総合経済対策を盛り込んだ国の補正予算が成立する見通しだが、県もそれに合わせ補正予算を編成する。景気・雇用対策に重点を置きつつ、地域ニーズに応じたきめ細かな施策も盛り込めるよう知恵を絞る。
 【提出議案の説明】
 本年度一般会計補正予算案では2006、07両年に実施した教員採用試験で不正な点数操作で不合格となった50人と和解し、国家賠償法に基づき損害を賠償する。不合格となった54人にはあらためておわび申し上げる。和解協議が調っていない4人とも引き続き誠意を持って対応する。経費は一般財源を使うが、県教委幹部らから協力金の申し出があり、県に寄付があれば経費の一部にあてる。
 予算外議案では本年度末で切れる森林環境税の適用期間を5年間延長する条例の一部改正案を提出する。

 教員採用試験で不正な得点操作のあおりを受けて不合格となった54人のうち、和解協議が調った50人に対する賠償について、県は26日開会した県議会12月定例会に関係議案を提案した。賠償額を記した和解案は対象者を「匿名」としており、提案理由の説明で広瀬勝貞知事は「不合格となった54人にはあらためておわびしたい」と陳謝、合意に至らなかった4人については「引き続き誠意を持って対応する」と述べた。

 県教委汚職事件関連で提案されたのは和解案のほか、50人分の賠償額(8705万円)を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案、対象者が退職金で不利益を受けないようにする職員退職手当条例の一部改正案―の計3議案。
 県議会で和解案が匿名で審議されるのは初めて。不正があった2007年度試験を「甲」、08年度を「乙」とし、50人全員に番号を割り当てた上で年齢、賠償の対象期間と額を明記。和解協議に応じたのは07年度が29人(平均32・7歳)、08年度は21人(同31・2歳)で、賠償額は45万(対象6カ月)~440万円(同24カ月)となっている。
 県教委は県教委幹部や市町村教育長、校長、教頭ら約1200人から「任意」(小矢文則県教育長)で協力金(カンパ)を募っており、集まった金を賠償金の一部に充てる方針。
 県教委は不正な得点操作にかかわった元幹部らに賠償額分の支払いを求める「求償権」を行使するかどうかの判断を先送りする方針を表明しており、県議会の審議が注目される。12月14日の本会議最終日で可決されれば、賠償金は30日以内に各対象者の口座に振り込まれるという。

 <ポイント>県教委の賠償
 「公務員が職務で故意または過失によって違法に他人に損害を加えたとき、国または公共団体が賠償する責任がある」と規定した国家賠償法に基づくもの。50人には(1)正規採用されていれば得られるはずだった収入と、救済措置で採用されるまでに臨時講師として得た収入との差額をベースにした「逸失利益」(2)慰謝料原則40万円―を支払うとしている。

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