県は2004年度に策定した公共事業コスト構造改革プログラムによる県発注工事のコスト縮減の実績をまとめた。基準の02年度と比較して、09年度までの6年間の縮減額合計は478億円になったとしている。09年度の縮減額は102億円、縮減率は12・4%だった。これまでの実績を踏まえて県は本年度から5年間の新しい「コスト構造改善プログラム」を策定した。
目標の縮減率15%は達成できなかったが、04年度の5・9%(縮減額は55億円)から大きく向上。「コスト縮減の意識が浸透して、一定の成果を得た」(県建設政策課)としている。
県のすべての機関が発注した工事が対象。国と自治体で共通の算定方法で、02年度時点の標準的な工事と比べて、「コスト縮減の取り組み」で工事設計額がどれだけ下がったかなどを積算した。実際の支出減少額とは直接関係ない。
例として▽全線2車線の道路拡幅でなく、待避所や見通しの確保といった部分改良をする「1・5車線的整備」を実施(縮減率69%)▽港湾の埠頭(ふとう)用地の埋め立てに使う土を購入せず、別のトンネル工事で生まれた土を使用(縮減率76%)―などがあった。04年度に試行導入した設計段階でコスト縮減と機能確保を徹底的に検討する「設計VE(バリューエンジニアリング)」も効果を上げているという。
新たに策定したプログラムは、全国で公共工事の品質低下が懸念されていることを踏まえて、品質維持との両立を目指すもの。従来の施策に▽工事による通行規制日数の減少など、社会的コストの低減▽公共施設の長寿命化を図ることで長い目で見たコスト縮減―などを加えている。
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