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【宇佐新聞】秋の夜長をぜいたくに

[2010年09月29日 09:49]

宇佐神宮中秋観月祭雅楽演奏会で、一般初公開の「主基地方風俗舞」を披露する県内の若手神職ら

 すっかり過ごしやすい季節となった今月下旬、宇佐市内の寺や神社で、名月や音楽を楽しむイベントが相次いで開催された。秋の夜長、参加した人たちは神秘、幽玄、静寂の世界を堪能し、ぜいたくなひとときを味わった。

龍岩寺観月祭
 20日夜に院内町大門の龍岩寺であり、市内外から約60人が参加。本堂から懐中電灯を手に山道を上り、「木造薬師如来座像」(国指定重要文化財)など3体の仏像が安置された「奥の院礼堂」(国指定重要文化財)へ。尺八やバイオリンの演奏を聞きながら鑑賞した。
 この日は満月の3日前。礼堂のすき間から月の光が差し込むと、照らされた仏像が美しく映え、市内辛島から訪れた辛島照代さん(56)は「神秘的でよかった。また来年も来させてもらいます」と話していた。
 市文化協会院内支部の向野茂会長によると、寺は746(天平18)年、行基菩薩(ぼさつ)の開山とされる。3体の仏像は平安時代の様式で造られ、礼堂は鎌倉時代の建立という。

宇佐神宮中秋観月祭 雅楽演奏会
 22日夜に宇佐神宮能舞台で。一之御殿の御祭神・応神天皇(=八幡大神)の1700年式年記念行事。約300人が集まり、雅楽演奏会では1990年の「平成大嘗祭(だいじょうさい)」の際に披露された「主基地方風俗舞」が初めて一般に公開された。
 風俗舞は大分県(玖珠町)が主基国に選ばれた大嘗祭で、宮内庁楽部が県内の民謡舞踊などを取り入れて創作。昨年、継承の許可を得て県内の若手神職13人が同楽部から指導を受け、今年6月に同町の嵐山滝神社で初奉納した。
 この日は風俗舞の説明後、舞装束を着た神職4人が登場。くじゅう高原、高崎山、姫島、岡城跡の地名を読み込んだ風俗歌と笛や琴の音色に合わせ、優雅に舞を披露した。その後、同神宮みこによる「豊栄の舞」「浦安の舞」、毎年の鎮疫祭で奉納される「陵王」やそのつがい舞「落蹲(らくそん)」などの演目も繰り広げられた。

宇佐神宮夜参り
 23日夜、宇佐神宮能舞台であり、約200人が訪れた。同神宮仲見世会と宇佐神宮庁の主催で、7回目。
 宇佐狂言会の狂言「婿養子」の後、メーンの「チベット民族音楽の夕べ」。チベット三味線の日本人奏者トシ・クンガさん(本名・空閑俊憲、ニューヨーク在住)と歌唱、舞踊、チベット三味線のミュージシャンテンジン・クンサンさんがステージに立ち、チベットの美しい平原や恋などをテーマにした曲を次々に披露。トリで、成重潤蒔トリオがエネルギッシュなジャズライブを繰り広げた。
 この日は満月。天候不順のため会場を本殿前から移したが、演奏途中、雲の間から美しい姿を現した。同市院内町温見の永田マツ子さんと小野千代子さんは「チベット音楽はじわじわと余韻が残る感じ。狂言も面白かった」と満足していた。

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