
遺体が発見された現場付近。数メートル下の斜面で遺体が見つかった=24日午後1時半ごろ、別府市明礬
別府市明礬の山中で神戸市の看護師横手宏美さん(28)の遺体が見つかった殺人事件を受け、別府市は24日、現場周辺の「鍋山の湯」と「へびん湯」へ向かう市道(幅約8メートル)に仮設フェンス(高さ約1・8メートル)を設置し、一般車両の通行止めを始めた。
同日午前中から国道500号から約700メートル入った場所で設置作業を始めた。警察の検問が終了した午後2時すぎ、市担当者らがフェンスを閉め、鍵を掛けた。通行止めした場所から先は人家はなく、行き止まりとなっている。
来週から本格的なフェンスの取り付けを始め、10月中旬ごろに完成する予定。街路灯や監視カメラなどの設置は電柱や電線の工事が必要なため、年内いっぱいまでかかる見込み。その後、警察や関係団体などと協議し、通行止め解除の時期を決める。フェンスなどの設置費は約2千万円。
市は「通行止めで市民らに迷惑を掛けるが、安全確保のため協力してもらいたい」と呼び掛けている。
県警は横手宏美さん(28)の遺体が見つかって以降、立ち入りを規制していた現場周辺を24日正午、報道関係者に公開した。横手さんが通ったとみられる山道を歩いた。
捜査関係者によると、横手さんは先月31日夕方から夜にかけて、軽乗用車で鍋山の湯を目指した。山道は未舗装。鍋山の湯とへびん湯の分かれ道から約200メートルほど進んだ所に横手さんの車は止まっていたという。別府湾を望む雄大な景色にしばらく足が止まる。しかし、少し進むと景色は一変、周りはうっそうとした雑木林になり、別府湾も見えなくなった。枝や葉が空を覆って薄暗く、街灯がないため、夜は真っ暗になると想像できる。
車があった場所から約200メートル先の山道。約4、5メートル下の急な斜面で遺体は見つかった。斜面は所々岩がむき出しで、ごみも散らかっていた。鍋山の湯はさらに約450メートル先。途中まで車で進めるが、石や岩だらけの急な上り坂となり、約5~10分歩かなければならない。スニーカーを履いていても滑って歩きにくい。
周辺に民家はなく、訪れるのは温泉客や夜景の見物客らがほとんどという。殺害から遺体発見までに時間がかかり、目撃情報も乏しく県警の捜査は難航。暗い山道で襲われた横手さんの恐怖は計り知れない。一刻も早い事件解決を願う。
(報道部・渡辺美加)
<ポイント> 別府市明礬の殺人事件
3日夕、「1日から(山道に)軽乗用車が止まっている」との届け出があり、捜索中の別府署員が4日午前、横手さんの遺体を見つけた。手で首を絞めて殺されており、バッグ、携帯電話、財布などがなくなっていた。横手さんは車があった場所と鍋山の湯の間を歩いている時に襲われたとみられる。
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