大分のニュース

善意のミシン10年 県青年国際交流機構

[2010年09月16日 15:36]

大分から贈られた足踏みミシンを使うタイの子ども=02年12月、タイのメイサイ

 タイやミャンマーの子どもたちを児童買春、麻薬売買などから救いたい―。子どもたちの経済的自立を促すため、足踏みミシンなどを両国に届けている県青年国際交流機構(安東敏真会長)の活動が今年、10年目を迎えた。これまで贈ったミシンは約400台、衣類や文房具は重さにして約4トン分。来年1月には再び現地を訪ね、支援物資を届けようと準備を進めている。

 活動のきっかけとなったのは1999年、安東会長(65)=大分市上宗方=が団長を務める調査団がタイを訪問し、児童買春と児童労働の現状を目の当たりにしたことだった。
 貧困にあえぐ子どもが児童買春や麻薬売買に引き込まれることが常態化。生活のため親に売られたというミャンマーの子どもも数多くいた。「自分たちに何かできることはないか」。県青少年団体連絡協議会の代表を務めていた安東会長は2001年、協議会として支援活動を開始。05年に同機構が活動を引き継いだ。
 子どもが縫製技術を身に付け、経済的に自立することが問題解決の一助になると考え、県民から募った足踏みミシンを現地に届けた。「着る服がない」「勉強したいが文房具がない」という子どものため、衣類や文房具も集めて贈った。
 支援の輪は県内外に広がり、奄美大島(鹿児島県)からもミシンが届いた。大分高専や大分工業高校の生徒は、壊れているミシンをボランティアで修理。大分豊府高校の生徒会は16、17日の文化祭でパネルを展示して両国の現状を伝え、支援を呼び掛けている。
 同機構によると、現地からは「ミシンを使えるようになって仕事が見つかった」「地面に字を書いていたが、鉛筆と紙をもらい勉強しやすくなった」などの声が寄せられているという。
 安東会長は「両国の子どもたちは支援を喜び、必要としている。遠く離れた大分からの善意をこれからも届けたい」と話している。

▼訪問ボランティア募集
 県青年国際交流機構は、来年1月のタイ、ミャンマー訪問に同行するボランティア(18歳以上)を募集している。支援物資を届けるとともに、今後の支援の在り方を探る。
 応募締め切りは10月10日。説明会は10月中旬の予定。旅費は自己負担(約20万円)。「ぜひ自らの目で子どもたちの実情を見てほしい」としている。問い合わせは、のだ山幼稚園(大分市)内の同機構事務局(TEL097・549・5843)。

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