
新車登録を終え、自動車販売店の営業担当者からエコカー補助金について説明を受ける購入者(手前)=8日午後、大分市内
経済産業省は8日、燃費など省エネ性能に優れたエコカーの購入を促す補助金について、予算が底をついたことから受け付けを終了すると発表した。補助金が交付されるのは7日に受理された申請分までで、8日分はすべて交付されない。消費刺激策として始まったエコカー補助金制度は予算総額が約5800億円で、約453万台が対象となった。しかし、想定を上回る駆け込み需要により、9月末の予定を大幅に前倒しして打ち切った。今後は新車販売の反動減が懸念され、最近の急激な円高と合わせ景気に悪影響を与えそうだ。
補助金の申請は新車登録が前提で、購入から登録まで1週間程度かかることから、ここ数日の購入者は補助金を受け取れない可能性がある。経産省は「苦情に真摯(しんし)に対応し、制度を理解してもらう」(自動車課)と説明するが、販売現場で混乱が起きる恐れもある。
エコカー補助金が打ち切りとなった8日。県内の自動車販売店では最後の“駆け込み客”も姿を消した。担当者は「販売の大きな起爆剤になった」と評価しつつも、「想定外に早かった」ことで申請が間に合わなかった客への対応を心配する声も。一方で、自動車整備会社や中古車販売会社は「これで客足が戻り、業界の景気が上向いてくれれば」と期待した。
補助金の申請を受け付ける日本自動車販売協会連合会県支部(大分市大州浜)には、週明けの6日から駆け込み申請が相次いだ。市内のある自動車販売店では、社員が休日返上で申請書類を作成したという。
市内の自動車販売店の男性営業マン(38)は8日午前、慌てて申請に訪れた。「ギリギリ間に合うかも」
補助金を見越して新車を買い、この日、新車登録を終えたという市内の会社員男性(45)は「景気対策とされていたが、最後は消費者を混乱させた。国がやる施策ってこんなものでしょうね」とつぶやいた。
販売のピークを迎えた8月の新車登録台数は前年比46%の増だったという。営業マンからは「申請が間に合わなかった客には不公平感が残る」「客には説明してきたが、今後どう対応していくか考えなければ」の声。今後の販売の落ち込みも懸念されるという。
「補助金が本当にエコにつながるのかと疑問だった。正直、ホッとしている」と話すのは市内の自動車整備業の担当者(56)。「皆が買い替えに走り、車検台数は昨年より15~20%減った。整備すればまだ使える車も廃車になっていた」。厳しい経営を迫られていたという中古車販売業の関係者は「中古車流通が増え、業界が持ち直すきっかけになってほしい」と話した。
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