
マイクロ水力発電システムは太陽光や風力に比べて安定した電力を生み出せる(写真はターボブレードが整備した小水力発電施設)=竹田市米納
高効率タービンなどを開発・設計する地場企業の技術に、モーター効率化などを目指す地元大学の研究―。これら大分発祥の技術を結集した「マイクロ水力発電システム」を開発する計画が動きだす。2メートル程度の小さな落差を利用し、太陽光や風力に比べて安定した電力を生み出せるのが特長。中山間地の農業用水路などに設置する計画で、水路の維持に腐心する地域農業の活性化に期待がかかる。
マイクロ水力発電システムはビニールハウスなどに必要な電力を賄うほか、余剰電力を電力会社に売ることで収益が上がる。
ターボブレード(大分市)が水車の設計、デンケン(由布市)が余剰電力を電力会社の電力網で使えるようにするための制御システムを担当。小型・高出力モーターを開発中の大分大学が、赤司電機(福岡県遠賀町)が受け持つ発電機の設計・製作に協力する。
県が省エネ・高効率型産業創出事業に認定し、2011年度までに事業費1千万円を全額助成する。
ターボブレードは既に、独自技術による小水力発電施設を竹田市米納の城原井路に設置済み。8・9メートルの落差を生かして最大出力25キロワットを確保した。今回の産業創出事業では、10キロワットに満たない、さらに小型の設備を目指し、あまり立地場所を選ばずに設置できるようにする。
林正基ターボブレード社長は「通常は費用の多くを占める土木関係の設備と工事を大幅に減らす工夫をした」と導入の利点を強調。県は本年度、既に予備設計に入った9カ所のほか、立地条件が合う28カ所を調査し、候補地の選定を急ぐ。
県農村整備計画課は「水路を維持管理する土地改良区は会員の減少や高齢化に悩んでいる。改良区単独では難しい発電水利権の取得や、電力会社との売電交渉などの面でも支援が必要」としている。
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