
湯けむり展望台
別府市鉄輪東に同市が整備した「湯けむり展望台」からの夜景が、日本夜景遺産事務局(東京都)により「日本夜景遺産」に認定された。04年の十文字原展望台、09年のグローバルタワーに続いて県内3カ所目で、いずれも同市内にある。
●「坂の町は有利」
「一般的に夜景を見るには坂の町は地形的に有利。見る場所がたくさんあって角度によって見え方が変わるのを楽しめる。湯けむり展望台は、ホテル・旅館群の明かりの間に多くの湯煙が立ち上る別府ならではの風情などから選んだ」と神戸、横浜、長崎各市の夜景観光アドバイザーなども務める夜景評論家の丸々もとお事務局長。
「日本夜景遺産」は美しい夜景を再発見、発掘して観光資源としてアピールしようと企画。同事務局で独自に調査して選定を進め、04年からこれまでに133カ所を認定している。(1)芸術的で美しく魅力的(2)地域の文化的、景観的特徴が生きている(3)夜景鑑賞地として環境が整備されている―などが選定基準。
●それぞれに“売り”
1954年に展望台ができた海抜約500メートルの十文字原展望台は、県民にとって“定番”の夜景観賞地。「大雨の日以外、平日でも夜遅くまで駐車場に車が途切れることがない」と展望台のレストハウスで営業する「ミュージックカフェ光の詩」の河野典子店長。近ごろは別府の街の夜景の中に見える三つのハートマークを探すのがブームで「二つまでは教えてあげますよ」と河野店長。
ビーコンプラザのシンボルタワー、グローバルタワーの展望デッキは地上100メートルで空中に突き出したガラス張りの空間。月に約2500人が利用するが「平日の夜なら貸し切り状態になるチャンスも」とPR。
海抜約130メートルの湯けむり展望台から見える湯煙は土曜とイベント時などの午後7~9時に13カ所でライトアップ。「認定を機にライト増設も考えたい」と運営するNPO法人鉄輪温泉共栄会の園上重一代表理事。
●「マナーアップを」
3カ所は互いに車で20分程度の距離。夜間営業の観光施設に宿泊客らを送迎する夏季限定企画「ないとバス」に取り組む市旅館ホテル組合連合会は、夜景がきれいになる冬に向けて3カ所をめぐるツアーも検討している。
同事務局は夜景観賞のための環境整備を願う一方で、観賞マナー改善も訴える。全国的にはトラブルによって閉じられた観賞ポイントもあるといい、丸々事務局長は「見る場所が失われることは、夜景が失われるのと同じ。無断駐車やごみ捨て、騒音など近隣の方々に迷惑をかけないよう、マナーアップを」と呼び掛けている。(別府支社・山本吉純)
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