大分のニュース

快適 “おひとりさま”事情

[2010年08月21日 14:35]

      自分のペースでワインを楽しむ「おひとりさま」。店員もさりげない接客を心掛けている=大分市の枡屋ワインセレクション

 一人で食事や旅行などを楽しむ女性の「おひとりさま」。本のタイトルやテレビドラマなどで、その存在は広く知られつつある。大分で、彼女らはどこでどのように過ごしているのか―。県内のおひとりさま事情を探った。

仕事をリセット
 大分市中央町のワインショップ「枡屋ワインセレクション」。ボトルが並ぶ店内ではワインの角打ちを楽しめる。グラス1杯から飲める気軽さで、客の約4分の1がおひとりさまだ。
 「最初は2、3人で来て、その後一人で来店する人が多い。カフェに立ち寄る感覚で来てくれるようです」と野上裕子マネジャー(31)。一人客にはさりげなく声を掛け、次第に親しくなることもあるという。
 仕事帰りに店に立ち寄る大分市内の看護師女性(44)は「ここで30分ほど過ごすことで、仕事のことをリセットして帰宅できる」と話す。普段から一人で行動することが多く、ほかにも焼き鳥屋や居酒屋など“おじさん系”の店にも行くそうだ。にぎやかな女性のグループ客が多いとどうしても周りが気になることから、「おじさんが多い店の方が落ち着いて静かに飲める」という。
 グループ客が多い焼き肉店にもおひとりさまは姿を現している。市内都町の焼き肉店「徳寿都町店」には人数は多くないが、“一人焼き肉”をする女性や、一人でホルモンを食べる“ホルモンヌ”が来店。カウンターに座り、時々店員と会話をしながら食事をするという。「焼き肉店は一人で入りにくいが、うちの店はカウンター席があるので比較的入りやすいのでは」と宮松寿男大将(店長)。
“熱唱”4時間も
 おひとりさまの行動範囲は飲食店だけではない。市内府内町のカラオケ店「カラオケ&リゾート ラグラグ」には1日10人程度、おひとりさまが訪れるという。学生や20、30代の会社員の女性が主で、中には一人で4時間歌う人もいるそうだ。
 店員の加世田祐佳さん(23)は「何も気にせず、歌いたい曲を好きなように歌いたいのでは」。一人客が気まずさを感じないよう、グループの客と同じような対応を心掛けている。
 温泉や旅行を楽しむおひとりさまも。同市内の医師の女性(38)は「ほかの人とスケジュールを合わせるのが大変。一人なら思い立った時にすぐ、行きたい所に行ける」と語る。
 自分のペースで充実した時間を過ごすおひとりさま。看護師の女性はその良さをこう語った。「一人で食事をしていると自分のことがよく見える。自分がどうしたいのか、どんなことをしたいのかが分かる」。一人で過ごす時間は、自分と向き合うための大切な時間となっているようだ。
 

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