
ブラジルにサッカーボールの寄贈を続けている藤川拓さん(右)と松木健治君=大分市田尻
毎年、南米のスラム街を訪ね、現地の子どもたちにサッカーボールを贈り続けている大分市勢家の藤川拓さん(28)は、今年初めて大分市内の中学生を連れてブラジルに向かう。22日に稙田西中3年の松木健治君(14)と一緒に出発。子どもたちにボールやスパイクなどをそれぞれ数十個ずつ届ける。松木君は現地のプロチームのジュニアユースの練習に参加する。
藤川さんは大分、熊本両県でサッカースクールや学習塾を経営。2005年から使わなくなったボールなどを知り合いから募り、これまで約300個を届けてきた。
「南米のスラム街には非行に走る子どもが多い。一人でも多くの子どもがサッカーに打ち込むことで、プロになるという夢を持ってほしい」と話す。
費用を負担し、日本の子どもを現地に連れて行く計画も温めていた。「スラムで貧困から抜け出す手段の一つがサッカーで活躍すること。日本の子どもたちとは真剣さが違う。なぜ南米で一流選手が多く生まれるのか、肌で感じてほしい」と藤川さん。
サッカースクールなどの経営が順調に進み、今年6月、小学6年生から中学3年までのスクール生を対象に、希望者を募った。
藤川さんが代表を務めるクラブチーム「FC REGATE(レガッテ)」に所属する松木君は、「サッカー王国で自分の実力を試したい」と応募。作文と面接の選考試験を受け、約20人の中から選ばれた。週5日の練習に休まず参加。学校での成績も上位で、文武両道を実践できている点が評価された。
松木君は「将来の夢はプロ選手。いつかブラジルでサッカーをしてみたいと思っていた。現地で学んだことをチームに伝え、自分もチーム一の実力者になりたい」と目を輝かせる。
藤川さんは「日本と南米、ひいては世界のサッカーレベルの向上のために、ボールの寄贈と、子どもを無償で連れて行く活動は毎年続けていきたい」と話している。
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