
多重債務問題などの相談を受け付ける法テラス大分の職員=4日、大分市の法テラス大分
借入金額を年収の3分の1に限るなどした改正貸金業法。法テラス大分(所長・河野善一郎弁護士)によると、6月18日の全面施行後、「借り入れができなくなった」といった相談は数件にとどまっている。ただ「夏のボーナス時期を過ぎて生活費に困り、9月ごろから増えることも考えられる」とする。関係者からは法改正を踏まえ、小口の生活費を工面するセーフティーネット貸し付けの充実を求める声もある。
九州財務局大分財務事務所によると、同法の対象は消費者金融、クレジットカード会社など。大きな改正点は(1)年収の3分の1を超える貸し付けの原則禁止(2)出資法の上限金利を29・2%から20%に引き下げ―の2点。規制強化により、「借り入れができず生活資金に困る」「ヤミ金に走る人が増える」という見方もあった。
法テラスによると、7月に関係機関や自治体30団体と情報交換をする協議会を開いたが「出席者から相談が増えたとの報告はなかった」という。法テラスに寄せられる多重債務相談も減少傾向で「借りることができないとの相談もあるが、弁護士らを紹介して解決を図っている」とする。
ヤミ金が“台頭”する懸念について、県弁護士会の消費者問題対策委員会の井田雅貴委員長は「ヤミ金の危険性は十分に周知されており、それほど心配していない。ヤミ金に行く前に専門家に相談し、長期的な視野で借金を見直すきっかけとしてほしい」と呼び掛ける。
グリーンコープ生活協同組合おおいたは組合員を対象にした「セーフティーネット貸し付け」に取り組む。きめ細かい面談によって返済計画を立てるなどし貸し付けは順調。岡部信雄生活再生相談室長は「貸しすぎや借りすぎを防ぐため改正法は必要。その上で現実に借りることができない人のため、セーフティーネットの充実が不可欠だ」と話している。
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