
スパッツにスカートの山ガールスタイルで久住山登山道に立つ野中美麻里さん(右)と広瀬久美さん
カラフルな女性用登山ウエアが並ぶ大分市のアウトドア専門店「山渓」(写真上)と、スパッツにスカートの山ガールスタイルで久住山登山道に立つ野中美麻里さん(右)と広瀬久美さん
首に花柄タオル
「雲が下に見える!」。17日、牧ノ戸登山口から久住山(1787メートル)を目指したのは、大分市の公務員、広瀬久美さんと野中美麻里さん(21)。2人は赤、ピンクのシャツにパーカーを羽織り、スパッツの上にスカートという山ガールスタイル。記者も花柄のタオルを首に巻く。登山道から望む景色に記者も含めて3人はしきりに感嘆の声を上げた。
この日は雷と雨のため、途中で引き返すことになった。だが2人は「本当の自然の姿に触れた」「日常の世界から外の世界に出てリフレッシュできた」と晴れ晴れとした表情。記者も山の緑とすがすがしい空気に触れて、気分が高揚した。
大分市のアウトドア専門店「山渓」には約2年前から女性客が増えたという。カラフルな登山グッズが並ぶ店内。伊東志郎専務(37)は「メーカーの商品開発が進み女性用ウエアが増えた。『ファッショナブルに生きたい』との女性の心がブームに火を付けた」と話す。
「視界広がった」
伊東専務が主催するアウトドアサークルも女性の参加者が増えた。中津市の調理員山本紗基子(さとこ)さん(31)はその1人。3年前に屋久島に行き、自然に興味を抱いたのがきっかけ。1、2カ月に1回程度、仲間と山に登る。
「かわいい方がテンションも上がる。山登りならではの派手な色合わせも楽しめる」と声を弾ませる。「日常的に空や木を見上げて気持ちいいと思うことが増えた。心の余裕ができ、視界が広がった」。
坊ガツルにある法華院温泉山荘の経営者弘蔵岳久さん(48)は「今年のゴールデンウイークから若い女性が目に見えて増えた」と話す。「がむしゃらに山頂を目指すのではなく、山を周遊し、無理せず楽しんでいる。若い人が自然に目を向けてくれるのはいいこと」と山ガールを歓迎する。
計画きっちりと
しかし自然に飛び込む登山には危険が伴う。県警によると、昨年は過去最多の遭難件数を記録。中高年の登山人口の増加が主な要因だが、今年は若者の遭難も増加傾向という。伊東専務は「地図も持たずに山に登る人もいる。時間配分など事前の計画を立ててから登って」と呼び掛ける。
記者は下山後、山本さんの言葉を思い出した。「登らず嫌いは食べず嫌いと同じ」。きついという印象があり、これまで登山をしなかった記者だが、お気に入りの服で同年代の女性と登山道を歩くと、気持ちが軽くなった。無理をせず、楽しく登るのが山ガール流。ならば、記者も山ガールになれそうだ。
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