
歯科衛生士になるために学んでいる学生=別府市の大分県歯科技術専門学校
歯科衛生士が不足している。県歯科医師会によると、県内には病院を含め約600の歯科診療施設があるが、就業している歯科衛生士は約1200人。1医療機関当たり3人とされる必要人数に満たず、人材不足に悩んでいる施設が多いという。同医師会は本年度中に、資格を持っているが歯科衛生士として働いていない“潜在者”の掘り起こし事業に着手する。
歯科衛生士の不足は看護師と同様、全国的な問題。歯科診療施設の増加や、高齢化に伴い介護老人保健施設などでも必要とされだしたことが原因という。
病院以外の県内の歯科診療所は2008年までの10年間で、522施設から544施設へと22施設増加。介護保険制度の改正(06年)で介護予防が導入されたのを機に、「健康維持のため、口腔(こうくう)機能の向上が注目され、活躍の場が介護現場にも広がっている」と県歯科衛生士会の高藤千鶴会長(57)。
さらに、「修業年限が2年から3年以上となり、専門学校の定員が減ったことも不足に拍車を掛けた」と県歯科医師会の木村哲也理事(53)は指摘する。
県内の専門学校は2校。大分県歯科技術専門学校(別府市)は06年度から、大分歯科専門学校(大分市)は08年度から3年制に移行。入学者の減少や、施設の規模に対応するため、100人の定員をそれぞれ50人、40人に減らしている。
県歯科医師会と県歯科衛生士会は、結婚や出産に伴い現場を離れた有資格者の復帰を目指す。登録を呼び掛け、研修会で知識や技術を学び直してもらうことで再就職を支援する計画。
同医師会は「歯科医だけでは診療は成り立たない。患者と直接かかわり、歯科医との間に立って重要な役割を果たす歯科衛生士への理解を呼び掛けたい」としている。
<ポイント>
歯科衛生士
フッ素塗布、歯石除去など歯科診療の補助のほか、歯磨き指導、かんだり飲み込んだりする口腔機能トレーニングなどの業務を担う国家資格。高齢化の進展や医療の高度化・専門化などに伴い、国は2005年に改正歯科衛生士法を施行。専門学校の修業年限を3年以上に改め、本年度から完全実施した。
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA