
「貧困のない世界を創る」と題して講演するムハマド・ユヌス氏=15日
2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのグラミン銀行総裁、ムハマド・ユヌス氏(70)が15日、別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)で講演。「貧困のない世界を創(つく)る」と題して、グラミン(村落)銀行を立ち上げた経緯や、貧困問題解決に向けた新たなビジネスについて話した。
アジア太平洋国際学会の設立を記念した講演会。学生や市民ら約800人が耳を傾けた。ユヌス氏は「貧困は社会のシステム、制度がつくり出したもの」とした上で、貧困層の人々が稼ぐ手段を得るための資金を提供する仕組みとして、無担保で小口融資をするグラミン銀行を創設したと説明。
現在、社会の抱える諸問題の解決を最大の目的とする「ソーシャル・ビジネス」に力を注いでおり、「個人が持つ能力を最大限に発揮し、社会に対して傍観者でなくなったとき、不可能が可能になる。現在の問題は過去のものにすることができる」とした。
講演会の模様は同大学の学生有志と大分合同新聞が動画共有サービス「USTREAM(ユーストリーム)」で生中継した。本紙31日付朝刊に掲載予定の同大学とのコラボレーション新聞第2弾でも、学生の視点から紹介する。
ムハマド・ユヌス氏
1940年6月、バングラデシュ南部チッタゴン生まれ。米国留学で経済博士号を取得後、72年に帰国。チッタゴン大学の経済学部長などを務め、76年に貧困層救済のためのマイクロクレジット(無担保小規模融資)事業を開始。83年にグラミン銀行を設立した。マグサイサイ賞、世界食糧賞など国際的な賞を受けている。
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