
中学生たちへ熱心に神楽を指導する玉井さん(右)
臼杵市吉小野の玉井重美さん(84)は、臼杵祇園まつり(11日に開幕=県指定無形民俗文化財)に出演し続けて70年になる。神楽を舞い行列を引っ張るとともに、小中学生への指導にも熱心に取り組む祭りの顔。「祇園まつりの長い伝統をみんなが誇りに感じ、今後も末永く継承していってほしい」と話している。
玉井さんは神楽に魅せられ、15歳の時に「三輪流臼杵神楽」に入団。1941年に初めて臼杵祇園まつりに出演した。以降、戦争末期で空襲が激しかったため祭りが行われなかった45年を除き、毎年出演し続けている。祭り期間中、毎日夜に行われる神楽を舞い続けるとともに、47年からは道開きの神「猿田彦」を行列の中で演じ、みこしや山車を先導している。
45年には自らも徴兵され、船舶兵として山口県で終戦を迎えた。70年を振り返り「一生懸命けいこもしたが、大雨にたたられることが一度もなかった。神様のおかげ」と毎年を無事に乗り切れたことに感謝している。
祭り直前は神楽や行列参加者の演技指導のため市内の小中学校を回り、自分の練習ができない日々が続いている。太鼓のばちを握り「好きじゃないとやれないよ」とこぼしながらも、伝統の継承に頑張る子どもたちの姿に目を細めている。
ことしの臼杵祇園まつりは11日に渡御(おわたり)で開幕。17日の還御(おかえり)で閉幕する。
玉井さんは「70年続けられたことを誇りに、精いっぱいの演技で節目を飾りたい」と意気込んでいる。
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