
「基礎医学画像センター」に設置された最新のCT装置。「死亡時画像診断」による死因究明などに役立てられる=30日午後、大分大学医学部
大分大学医学部の「基礎医学画像センター」が完成し、30日、由布市挾間町の同学部で落成式があった。コンピューター断層撮影(CT)で遺体内部の異状を調べる「死亡時画像診断」(Ai)を導入しており、関係者は「捜査や医療の現場で死因究明の大きな力になる」と期待。解剖学などの教育、研究にも活用する考えで、国内の大学でも先駆的な取り組みという。8月をめどに本格運用する。
同センターは医学部講義棟の1階を一部改修して設置。「全身を0・5~1ミリ間隔で輪切り状に撮影できる」(森宣・放射線医学講座教授)という最新のCT装置を備えた。総事業費は1億2千万円。
Aiは、事件性が疑われたり、死因がはっきりしない場合などに、警察や医療機関の要請を受けて実施(有料)。撮影した画像はモニターで立体的に見ることができ、傷の形や深さ、出血の状況などが確認できる。児童虐待による骨折など、見た目では分かりにくい損傷も遺体に傷を付けずにチェックできるという。
力士暴行死事件や埼玉、鳥取で相次いだ不審死をめぐり、死因究明体制の強化を求める声が高まっている。大分県警によると、明らかな病死とは分からない異状死体(変死体)は昨年、県内で1265体あった。同大学によると、司法解剖が行われるのは年間80体ほどで、すべて法医学講座の岸田哲子教授が担当している。
岸田教授は「メスを入れる前に検査することで、解剖自体がスピーディーに進むメリットもある」と話した。
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