
日本年金機構が関係自治体に回答を求めた調査用紙
全国の市区町村が日本年金機構(旧社会保険庁)に移管・貸与した国民年金被保険者名簿などの電算化データに「誤り」が見つかったとして、同機構が年金記録を電算化した自治体に対し、データ使用の“判断と責任の所在”を問う調査を実施していたことが28日、県内関係市町への取材で分かった。機構は自治体側の誤りを指摘する一方で、同データを「正しい記録とすることで問題はないか」などと尋ねており、市町からは「真意が分からない」と戸惑いの声が上がっている。
大分合同新聞の取材では、県内は11市町が調査対象となった。内容は電算化導入時期、その入力作業方法―など計9項目。「結果に関して市区町村名は公表しない」ことを前提に、今月16日から25日までに回答を求めた。
機構は現在、年金記録を精査するため、自治体が管理していたデータ類の電子画像化を進めている。県内の全18市町村は昨年8月までに、電算化データと紙台帳の管理を機構に移した。
ところが、移管された全国データのサンプル調査で「国民年金の取得年月日や未納・納付記録など、著しく国の記録と異なるケースがあった」と機構。そのため、データを移管した700自治体を対象に「確認を兼ねて調査した」という。
設問の中には国の記録と相違がある場合(1)市区町村のデータを正しい記録とすることで問題ない(2)懸念があるので使用の差し控えもやむを得ない(3)実情不明のため、判断は機構に任せる―などと対応を選択させる項目もあった。
県内では市町村合併の10年以上も前に年金記録を電算化した自治体もあり、その多くは基となる紙台帳が残っていない。
日本年金機構は「関係自治体の意向を知りたかっただけで他意はない。調査結果は慎重に審査、判断したい」としているが、対象となった市町は「なぜ今になって調査するのか、意味や目的が分からない」。
中には「国民に納付記録を示す自信がないため、市町村の反応を探っているのではないか」「年金問題の責任をすり替え、『消えた記録』の整合性を図ろうとしているのでは」と勘繰る声もある。
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