県内に約6万人いる就学前児童(0~5歳児)のうち、4割に当たる約2万4千人は保育所や幼稚園に通っていないことが県の調査で明らかになった。県と文部科学省の2009年調査を基に算出した推計で、「この割合の可否は一概に判断できないが、少なくとも2万人以上の子どもたちは現行の社会システムを利用していない」と県。「さまざまな育児問題の背景となっている可能性が高い」としている。
09年10月の県流動人口調査から、県内の保育所(公・私立280施設)、認可外保育施設(124施設)、幼稚園(同208施設)に通う子どもたち(いずれも同年5月現在)を差し引き、人数を割り出した。
それによると、0~5歳児は計6万402人で、うち保育所、幼稚園のいずれにも通っていない子どもは39・5%の2万3839人。各年齢別の割合は▽0歳 86・9%(8831人)▽1、2歳 58・2%(1万1923人)▽3歳 28・2%(2856人)▽4、5歳 1・2%(229人)―だった。
県こども子育て支援課は「母親の育休などで0歳児の在宅割合が高いのは当然だが、1、2歳児の約6割、3歳児の約3割は家庭にいる。通わせたくても親が家にいるため『保育に欠けていない』ことを理由に、国の制度上、保育所に預けられない家庭も少なくない」と分析。
「育児負担が増えると虐待などのリスクも高まる。家にいる親子には保育士らの目が届かず、子どもの『SOS』も分かりにくい。そういう家庭を行政としてどう支援するか、大きな課題になっている」という。
近年、子育てに携わる母親の「孤立」が全国的に深刻化している。高橋勉県福祉保健部長は「保育所などに行っていない『4割』の家庭の実態が明らかになれば、さまざまな育児問題の本質が見えるのではないか。全容の把握を急ぎたい」としている。
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