
県内は推計で16万人が感染した。写真はうがいをする子どもたち=昨年9月
新型インフルエンザの県内感染が確認されてから18日で1年。これまでに推計16万人の県民が感染し、女性2人が命を落とした。WHO(世界保健機関)は今月3日に「ピーク越え宣言」をしたが、「世界的には大流行はなお続いている」と警戒を緩めていない。「油断が一番の禁物。一連の対応を冷静に検証しながら、新たなウイルスの発生に備えたい」。県は慎重を期している。
「他県ほどの大きな混乱はなかった。懸念された医療機関のパンクも回避できた」。藤内修二県健康対策課長は「早め早めの対応が功を奏した」と語る。
県内で初めて新型インフルエンザ感染が確認されたのは昨年の6月18日。その2カ月後の8月中旬から県内は流行期に入り、患者数は10月半ばから激増。ピーク時の11月16~22日には定点の1医療機関当たり77・21人の患者が殺到した。
県は鳥インフルエンザ発生時(2004年2月)の経験を踏まえて積極的な情報収集・提供などに努め、季節性インフルエンザでは「教室内の2割の罹患(りかん)者で2~3日閉鎖」としていた学校の臨時休校基準を「1割の罹患者で4日間閉鎖」に変更。
県全体で休校139、学年閉鎖756、学級閉鎖2029を数えたものの、「結果的にウイルスのまん延を防ぎ、医療機関の負担を軽減することにもつながった」(県)という。
終息する一方で「余剰ワクチン」問題が全国的に深刻化。25万人が接種を受けた県内では、今なお各医療機関が計約3万4千回分の在庫を抱えており、国へのワクチン返品を求め続けている。
県内での新型インフルエンザは春先から沈静化し、6月7~13日の県内定点調査は感染者ゼロだった。藤内課長は「いつ強毒性が発生するかは誰も分からない。常に万一を想定しながら、万全の態勢を整えていきたい」としている。
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