
県内で初めて設置された海水交換促進型の防波堤(中央の右側が突き出た部分)。波の力を利用して港内の海水を港外に排出する=16日
別府市の亀川漁港に、波の力を利用して港内の海水を港外に排出する機能を持つ防波堤が完成した。岸壁と防波堤に囲まれた漁港内は、港外との海水交換がうまくいかず、水質悪化が問題となっていた。同漁港を管理する県漁港漁村整備課は「港内の海水浄化によって、蓄養施設の整備が可能になるなど新しい漁業展開が期待できる。漁業者の経営安定につながれば」と話している。
県漁協別府支店亀川営業店(三ケ尻正友運営委員長、110人)が県に要望。国の漁村再生交付金事業を利用して、2008年度から工事を行ってきた。
「透過型」「海水交換促進型」と呼ばれる防波堤で、全体のうち東側の約14メートルを改良した。防波堤の上部に海水をためる部屋を、底に通水孔を設け、波の上下運動をもとに渦を発生させる。渦の流れの力を利用して港内の海水を港外へ吸い出す。県内では初めての設置で、全国的にも珍しいという。
亀川漁港では、代表的な水産物のちりめんをはじめ、クルマエビやタイ、カマスなど「多種多様な魚種」(漁業関係者)が年間を通して捕れる。
市場への出荷まで、捕った魚は港内に係留した漁船から海中に取り付けた網の中で保管する場合が多い。しかし、港内の海水が汚れているため、魚が死んだり、鮮度を維持するのが難しかった。同営業店の運営委員(60)は「捕った魚の鮮度を保てれば、魚価の低迷を防げるし、食卓にもこれまで以上に新鮮で安全な魚が届けられる」と期待している。
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