
チェックアウトする客を見送る従業員=17日午前、大分市のコンフォートホテル大分
大分市舞鶴町の大分川沿いにあるコンフォートホテル大分(214室)が17日、建物の賃貸借契約期間の満了に伴い閉館した。大分西鉄グランドホテル時代を含めると同所でのホテルの歴史は約40年。長年ビジネス客や観光客に愛されてきたホテルは多くの人に惜しまれながら姿を消した。
最終日の17日午前、スタッフ5人がフロントに並び、チェックアウトする190人の客を見送った。熊本市の会社員永田智紀さん(45)は「官公庁に近く、価格も手ごろだったのでいつも利用していた。閉館は残念」と話した。ホテルの西川晴基エリアマネジャーは「多くの宿泊客に利用していただいた。感謝の気持ちでいっぱい」と話した。
大分西鉄グランドホテルは1971年に都市型ホテルとして開業したが、99年9月に撤退。2000年7月にオープンしたコンフォートホテルは、清潔感と低価格を掲げ、県外出張のビジネスマンを中心に人気を集めてきた。
近年は市中心部へのホテル進出が相次いだ上、景気後退による出張需要が減少。建物の賃貸借契約満了に伴い営業終了を決めた。ビルを所有する三井不動産(東京都)は「現在も数社入っているオフィス部分は営業を続けるが、ホテル部分は別のテナントが見つかっておらず、未定」と話している。
ホテルは西鉄時代から、大分国際車いすマラソン大会に出場する選手の宿泊先として親しまれた。大会の運営に携わっていた元県職員の神本紀武さん(67)は「約30年前、外国人選手の言葉や食事に対応できたのは西鉄だけだった。今でも近くを通ると、選手が河川敷で練習に励む姿やホテルでくつろぐ姿を思い出す。思い出の一部が欠ける気がして寂しい」としんみり。
西鉄時代は結婚式場としても人気を集めた。コンフォートホテルによると、営業終了が決まった今年1月ごろから、結婚式を挙げた夫婦が、数多く宿泊に訪れたという。
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