
「吉四六まつり」で吉四六さんを演じた三重野浩光さん=4月4日、臼杵市野津町の吉四六ランド
巧みなとんちとユーモアあふれる行動で知られる江戸時代の庄屋「吉四六さん」。死後、長い年月がたつものの出身地の臼杵市野津町では、シンボルキャラクターとして今もさまざまな姿で生き続けている。今年はさらなる“復活”の動きもあり、増殖を続ける吉四六さんから目が離せない。
▼ロングセラー商品
吉四六さんは本名・広田吉右衛門。説話を通じ、常に庶民の側に立つ人柄などが町内外で好感を集めている。町内の商店街には吉四六さんを模した広告看板が点在。東九州自動車道臼杵インターチェンジ付近や旧町境のあちこちにも吉四六さんの看板がある。1996年に発売した吉四六さんの「民話カルタ」は、冬場を中心に今も売れ続けるロングセラー商品。昨年には在庫が切れ、増刷した。携帯ストラップもあり、「ぼちぼち」(市まちづくり推進課)ながらも売れている。
さらに吉四六さんは年に1度、4月の「吉四六まつり」で野津町商工会青年部のメンバーに姿を変えて“降臨”する。今年は三重野浩光さん(45)に乗り移り、十数メートルのはしごを上って「天昇り」をした。「恐怖心半分、気持ちよさ半分だった」と体験談を語る三重野さん。「天昇り」の劇中では笑いの神様も乗り移ったのか、アドリブのギャグも自然に出たという。
▼9月にもお披露目
同商工会は本年度、商店街でもっと多くの店を吉四六さんの絵で埋め尽くそうと、県立芸術文化短期大学の学生に絵画制作を依頼。9月をめどにお披露目し、吉四六さんの新しい姿を見てもらう考えだ。
また、吉四六さんが実際に巡った場所を「88カ所巡り」として標識などを整備しており、商店街内のバスの停留所を「0番札所」として観光の拠点に。吉四六さんのプロフィルを紹介する。「野津のいろりとして観光客が集える場所にしたい」と商工会の高山紀生経営指導員。ほのぼのとした笑いを求めたいあなた、今年は野津がお薦めですよ。
(臼杵支局・宗岡博之)
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