大分県の病院事業の2009年度決算(見込み)は27年ぶりに単年度収支が黒字(3億100万円)になった。県立病院(大分市)は高度、専門、救急医療に力点を置く方針で医業収益が増加。三重病院(豊後大野市三重町)の赤字幅を上回って黒字転換した。病院事業の立て直しは長年の課題。06年度からの中期事業計画に沿った経営改革の成果が表れた形だ。
7日に広瀬勝貞知事が定例会見で発表した。三重病院は今年10月に公立おがた総合病院(豊後大野市緒方町)と統合されるため、通年で2病院体制の決算は今回が最後。統合後の三重病院職員の受け入れや、築後17年たった県立病院の大規模改修に着手するため、経営環境は厳しくなる見通しで、今後も経営改善の継続が求められる。
県立病院単体では3年連続の黒字で、純利益は過去最高の8億8300万円。県の中核病院としての役割を果たしながら収益改善を図るため、診療報酬の高い急性期医療や救急医療に特化。地域の医療機関と役割分担や連携を強化した。
その結果、病床利用率の向上や平均在院日数の短縮、救急車受け入れ件数の増加で医業利益(2億円)は44年ぶりの黒字になった。医業外利益(6億7300万円)については、県の一般会計からの繰入金が段階的な削減で前年度より1億1千万円削減されたが、国の自治体支援策で、高利の借入金(企業債)の借り換えができたことなどで固定費の支出が3億6千万円減り、黒字になった。
一方、三重病院は医師不足と、患者数の減少で医業収益が落ち、赤字が過去最高の4億9500万円に膨らんだ。
県立病院は黒字分を患者用トイレの改修など環境整備にも充てる方針。ただ累積欠損金が51億円あり、早期の解消が課題になる。三重病院の分(54億円)は統合時に処理するが、方法はまだ決まっていない。
<ポイント>県の病院事業
2006年度から地方公営企業法が全部適用になり、より柔軟で機動的な経営ができるようになった。県外の公立病院の立て直しで実績がある医師を事業管理者(昨年8月まで)に充てて経営改革に着手。初めて中期事業計画(09年度まで4年間)を策定した。
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