
「利用者さんがあいさつしてくれるとうれしい」と日本語習得に励むイマス・ヌルハヤティさん(左)とニアラフリアニさん
別府市の国立別府重度障害者センター(中村欣三所長)で、インドネシア人女性2人が、日本での介護福祉士資格の取得を目指し、奮闘している。「利用者さんは障害があっても頑張ってる。わたしたちはもっと頑張らなきゃ」。言葉の壁に悩みながらも笑顔で一生懸命な姿を、利用者や職員は温かく見守っている。
2人は、母国の看護学校などで学んだイマス・ヌルハヤティさん(24)と、ニアラフリアニさん(24)。介護の実務経験はなく電気製品の工場で働くなどしていたが、「日本で働けるチャンス。親孝行したい」と、両国の経済連携協定(EPA)に基づく介護福祉士候補者受け入れ事業に応募した。半年間の語学研修を終え、ことし1月から同センターに勤めている。
センターには、24時間介護が必要な重度障害者が入所。シーツのしわが床擦れの原因になったりと、介護には細心の注意が必要だ。2人の勤務は平日の午前8時半から午後5時すぎまで。職員に付き、ベッドから車いすへの移動や入浴、排便などを介助する。
「大丈夫?」「これはどこに置きますか」―。介護にコミュニケーションは不可欠だが、2人には言葉の壁が立ちはだかる。イマスさんは個人的に日本語を勉強していたが、ニアラフリアニさんは、まだ始めて10カ月。「専門用語や漢字が難しい」とため息をつく。センターが招く外部講師に指導を受けるほか、宿舎に帰ってからも、復習を繰り返しているという。
鬼塚剛博庶務課長らは、休日に観光巡りに連れ出すなどして、「早く暮らしに慣れ、戦力になってもらいたい」と期待する。国家試験の受験チャンスは1度きり。3年後、不合格なら即帰国となる。「日本の文化が好き。ずっとここで暮らしたい」。2人は夢への高いハードルに挑む。
<ポイント>
経済連携協定に基づく介護福祉士候補者受け入れ
日本は、高度専門技術者や料理人など一部職種を除いて、外国人労働者の在留を認めていないが、少子高齢化に伴う人材不足などを背景に、インドネシア、フィリピン両国と協定を結び、2008年度から介護職と看護職の受け入れを始めた。これまでに高齢者施設や病院で働く約850人が来日。県内では両国から介護福祉士候補4人、看護師候補2人が働いている。
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