大分県の代表ブランド「関あじ・関さば」の漁場をめぐり、過去に訴訟にまで発展した大分市佐賀関の一本釣り漁と、臼杵・津久見両市の巻き網漁。“対立”から24年を経て、資源保護のために産卵期に共同で休漁日を設けることで合意した。6月上旬に県、県漁協の立ち会いで協定を結ぶ予定。関係者は「円満な漁場運営に向けた意義ある一歩」と評価している。
協定を結ぶのは、県漁協佐賀関支店(大本好孝運営委員長、一本釣り・647人)と「臼津まき網連絡会」(山尾良行会長、6統=1統は5~6隻の船団)。6月に共同で、アジ、サバの産卵期と重なる6月に、新たに計3日間の休漁日を設ける。具体的には▽アジ・サバ目的の操業はしない▽釣れた場合は放流する―などを盛り込んだ。3日間は県漁協、仲買人ともに漁師からアジ・サバは買い取らない。
一本釣りは毎月第2土曜が休漁日だったが、6月はすべての土曜日を休漁にする。第2土曜日を含めて計6日休漁していた巻き網漁も、6月は独自で自粛する1日を加えて新たに4日間の休漁措置を取る。臼津は21日、佐賀関は28日に組織合意した。
漁場の競合をめぐっては1986年、大分市佐賀関の沖で一本釣り漁船が巻き網漁船を取り囲み、取った魚を放流させるトラブルが発生。巻き網漁側が損害賠償請求をする訴訟に発展し、98年に福岡高裁の勧告で一本釣り漁側が約4千万円を支払うことで和解した。
その後、両者が本格的な資源保護の協議に入ったのは2006年。県水産研究部(佐伯市)の07~09年度調査で佐賀関沖の高島周辺にアジ、サバの産卵場所があり、産卵時期は5~6月と確認。これに基づき休漁日を設ける方向で調整が進んだ。
漁協関係者は「円滑な漁場運営や資源保護は、協定を機にした取り組みを継続し、さらに深められるかが鍵になる」と話した。
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県によると、09年のマアジ漁獲量は県漁協佐賀関支店で242トン、同臼杵・津久見支店で513トン。マサバは佐賀関96トン、臼杵・津久見175トン。県漁協は「関あじ・関さば」ブランドについて、佐賀関支店の漁師が一本釣りしたアジ、サバに限るなどの条件を設けている。
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