
「使うことで、日々を少しだけ豊かにしてくれる器を作るのがモットー」と鈴木さん
杵築市大内の司窯工房はことし、開窯(かいよう)25年目を迎える。工房を主宰する鈴木健司さん(54)は「さまざまな人に支えられ、ここまで続けることができた」と、21日から開く展示会で感謝の気持ちを伝える。
鈴木さんは北海道釧路市出身。高校卒業後、陶芸家を志して佐賀県伊万里市や長崎県波佐見町など“焼き物の里”で計8年間かけて技を磨いた。その後、湯布院の工房で2年間働いていた際に大分の温かい人柄が気に入ったという。
その中で杵築市に窯を持ったのが1986年7月。作品作りでミカンの木の灰を使った上薬(灰釉(はいゆう))を使うため、ミカン産地の同市を拠点に選んだ。自分の名前から1字取って「司窯」と命名。年1~2回、工房内で作品展を開くほか県内外でも展示会をしている。公民館やデイサービスなどの陶芸教室で講師も務めており、多くの住民と交流を深めている。
「使うことで、日々を少しだけ豊かにしてくれる器を作る」がモットー。「観光客向きではないかもしれないが、市民の一人として、杵築に根を張った『町の茶わん屋さん』になりたいと頑張ってきた」と振り返る。「それはこれからも変わりません」
「司窯工房―開窯四半世紀の記念展―」(大分合同新聞後援)は21~30日まで同工房で。入場無料。記念展には大小さまざまな皿やコーヒーカップ、一輪挿しなど約300点を並べる。「感謝の気持ち」として購入者にプレゼントするオリジナル作品も準備している。問い合わせは同工房(TEL0978・63・3023)へ。
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