
クライミングウォールを完成させる大分工業高校山岳部のメンバー
ボルダリングで介護予防―。別府市内竈の太陽の家にある「サンスポーツセンター」に、クライミングウォール(高さ2・65メートル、幅3・6メートル、傾斜105度)が完成した。5月下旬から高齢者がクライミングを楽しみながら、日常生活を支障なく送るための筋力維持・向上を目指すユニークな取り組みを始める。施設は中学生以上の人も利用できる。
太陽の家は昨年度から市の委託で、健診結果に体力低下が見られる65歳以上の市民を対象に介護予防教室を始めた。クライミングウォールの活用は、高齢者の身体機能向上などを研究しており、教室に協力した大阪体育大学の岩岡研典教授の提案。本年度からのプログラムに取り入れる。
ボルダリングは、(1)関節を十分に使う(2)手足を思い通りに動かせるようになる(3)バランス感覚が身に付く―などの効果があり、スポーツ選手やシェイプアップを目指す人、子どもにも人気。ゆっくりした動きのため、高齢者も楽しめ、筋力維持や自分の身体能力の把握につながる。体の使い方やルートを考えながら登るため、脳の活性化にも役立つという。
ウォールは、大分工業高校山岳部のメンバーがボランティアで作った。高齢者が安全に取り組めるように、顧問で県山岳連盟理事長の原勇人教諭(48)がホールドの位置やルート設定などを助言した。
2年生7人を中心に、休日を利用して約3カ月かけて設置。鉄骨を組み板を張って仕上げた。「普段の練習で取り組んでいて楽しい。たくさんの人に挑戦してもらいたい」と阿南公(しょう)童(どう)部長(17)=3年。
太陽の家の服部直充・健康推進課長(40)は「下肢をはじめ全身の筋力アップが期待できる。高齢者向けの活用は全国的に珍しく、データを取りながら実施したい」と話している。
<ボルダリング>フリークライミングの一種。前傾した壁に付いたさまざまな色・形の突起物(ホールド)に手や足を掛け、ロープは使わず自分の力だけでよじ登る。
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