
「社会人として当たり前の生活がしたい」と就労訓練に励む利用者
別府市明礬の別府リハビリテーションセンター内の障害者自立支援施設「にじ」は4月から、働くことを望む身体障害、高次脳機能障害の人たちを対象にした就労移行支援事業を始めた。さまざまな訓練を提供し、就職活動をサポートする。高次脳機能障害者を支援対象とするのは珍しく、作業療法士の膳所(ぜぜ)紘さん(32)らスタッフは「障害者の就労は、不況でさらに難しくなっている。企業などに理解を働き掛け、就職後も職場訪問などでフォローしたい」としている。
同様の支援施設は県内に約30カ所あるが、市内では「にじ」のみ。センターは県の高次脳機能障害支援拠点機関として専門外来や相談、研修などに取り組む。
「にじ」はこれまで、高次脳機能障害者らに実生活に即したリハビリテーションを提供。新たに始めた就労移行支援プログラムには現在、生活訓練などを終えた3人が挑戦している。
利用者それぞれの希望や適性を基に、施設内外での実習などを通して、清掃、農作業、パソコン、販売などを学ぶ。センターの自動車教習所で運転の訓練もできる。面接練習や職場見学を実施し、就職説明会やハローワークでの求職活動もサポートする。
くも膜下出血が原因で高次脳機能障害を発症し、入所利用している大分市の橋本誠次さん(38)は「社会復帰が果たせることを証明したい。同じ目標を持った仲間の存在は励みになる」と話した。
利用期間は最長2年。18~60歳が対象で、定員は6人。通所も可。利用前に面接や適性検査などがある。所得により毎月の負担額が決まる。問い合わせはTEL0977・67・1716。
<ポイント>高次脳機能障害
外傷や病気が原因で脳を損傷して起きる。外見からは障害が分かりにくく、物忘れや無気力、段取りよく物事を行えない、コミュニケーションが苦手などの症状があり、職場復帰や就職でつまずく人は多い。理解促進や支援体制の整備は課題となっている。
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