春先の天候不順がシイタケ生産に打撃を与えている。生育に適さない高い気温が続いたり、長雨の影響により、十分な発生量がなく、出てきたシイタケも一挙にかさが開いてしまうなど商品価値が低下。特にどんこ、こうこの「厚物」が不足し、生産者からは「過去にないぐらい厳しい」とため息も漏れる。大分県椎茸農協は「5月上旬ごろまで収穫はできる。こまめにほだ場を回ってほしい」と巻き返しを期待している。
同農協、県林業研究部きのこグループなどによると、このままでは生産量は平年の6~7割ほどにとどまりそう。2月下旬~3月上旬にかけ、気温が20度近い日や雨の日が多かった。このため、平年は3月中旬~4月上旬ごろに訪れる収穫のピークが1カ月ほど早まり、ほだ木から出たシイタケが十分に成長しないままかさが開く状況があったという。
約40年間、シイタケを作り続ける由布市湯布院町の池辺稲生さん(61)は「2月上旬まで寒があり、豊作が期待されていたのだが。例年はじわじわかさが開くのに、今年は適期も何もない。あっという間に収穫のピークが来て、その後が続かなかった」と肩を落とす。
同農協の6日の入札会の状況は、どんこ、こうこの出品率は計9・8%。前年同期に比べ11・2ポイント減った。供給量が少ないため、「中並」の価格はどんこで500円、こうこで770円高くなった。一方、薄物のこうしんの出品率が高まり、「並」以下の割合が48・1%と15・5ポイント増えた。
県林産振興室は「昨年も悪いと言いながら、この時期から持ち直した。今後に期待したい」、同農協は「これまで収穫した中に良質な品もあるので、選別の徹底も重要」と呼び掛けている。
<ポイント>県椎茸農協の取扱高 2009年度(09年2月―10年1月)の集荷実績は608トン、販売額は26億3千万円。1キロ当たりの平均単価は4321円。
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