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街の変化見詰め50年 大分市の丹頂が閉店

[2010年03月13日 09:52]

名物の焼きそばを常連客に手渡す大谷敬介さん(左)と娘の千波さん=大分市府内町

 大分市府内町で50年間、焼きそばやちゃんぽんを提供してきた「丹頂(たんちょう)」が、13日夕に閉店する。経営する大谷敬介さん(82)が「元気なうちに幕を引きたい」と廃業を決めた。半世紀にわたり、市中心部の変化を見てきた小さな店がのれんを下ろす。
 店は1960年、敬介さんと妻伸子さん(享年70)が2人で開いた。主力商品は焼きそば、ちゃんぽん、ラーメン。「当時の大分市中心部は、日本銀行大分支店や薬品会社などが並ぶビジネス街だった。食事時は多くのサラリーマンが来店し、目の回るような忙しさだった」と振り返る。
 71年、約100メートル離れた現在地に店を移した。2000年に妻が他界してからは、一人娘の千波さん(53)と店を切り盛りしている。中心部の活気は低下したが、多くの客に支えられた。最近は閉店を知り、転勤などで大分を離れた客も訪れる。福岡市の懸川貴紀さん(42)は「20年ほど前から通っている。この焼きそばが食べられなくなるのは寂しい」と話した。
 閉店後は市内の自宅で、庭いじりと散歩を楽しむ予定。「閉店は妻と一緒に」と、遺影を棚に置いている。「客の笑顔と妻と娘に支えられた50年だった」とほほ笑む目は潤んでいた。

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