大分県、県内5市と経済団体などでつくる大分空港航空路線拡充・定着化推進協議会(会長・姫野清高大分県商工会議所連合会長)は12日、スカイネットアジア航空(SNA・本社宮崎市)に大分空港への就航と東京線、沖縄線の開設を要望。官民連携で本格的な誘致活動に動きだした。就航の支援策としてSNAによる増資に応じる県内企業を募ることも決定。SNAは「4月中に判断する」としている。
大分市内で開かれた会合には広瀬勝貞知事ら15人が出席。姫野会長がSNAの佐竹俊哉取締役に「今年10月末からの羽田空港再拡張に伴う国内線発着枠拡大の機会を活用して大分に就航をお願いする」との要望書を手渡した。
終了後、会見した姫野会長によると、出資は路線開設の初期投資の経費に相当する5億円を目標に呼び掛ける。このほか大分空港へのアクセス改善などを検討する。
佐竹取締役は記者団に「強い期待を感じた。大分空港の潜在的なマーケットは大きいが、アクセスなど空港の優位性に課題があるので詳細に分析している」と述べた。出資については「路線を安定的に維持する一つの仕組みになる。検討の重要な要素」と説明した。
SNA誘致 運賃ダウン、増便期待できるが
課題も多い“短期戦”
大分空港の利用促進に向け、官民によるスカイネットアジア航空(SNA)の誘致活動が本格的に動きだした。新規航空会社の就航は競争による運賃の低下やダイヤの充実につながる。利用者のメリットや経済波及効果も期待できるが、経済情勢が厳しい中、切り札になるSNAへの出資を集められるかなど難題は多い。SNAは4月中に可否を判断する意向で、誘致活動は“短期戦”になる。
大分空港の本年度の利用者数はピーク時(1997年度の208万人)の4分の3の150万人程度まで落ち込む見通し。景気悪化の影響が大きいが、福岡など路線・便数や運賃の利便性に優れた隣県の空港に利用者が流出していることも指摘されている。
SNAが大分―東京線に参入すれば、日本航空、全日空との3社体制となる。新規航空会社は普通運賃が大手2社より割安で、大手2社も競争して全体の運賃水準が下がる可能性が高い。またSNAが就航する場合は当初3便が予想され、便数増で「大分発の東京線は午後6時台までしかない」といった現状ダイヤの改善も期待できる。
宮崎を拠点にするSNAは「九州・沖縄の翼」を掲げている。羽田再拡張による10月以降の発着枠拡大で配分される4便の使い方は、大分への就航のほか▽福岡への就航▽那覇線の開設▽宮崎線などの増便―が選択肢とみられる。
SNAは「就航した路線は安定的に維持したい。地域と共生していくために官民の協力体制、環境整備に期待している」(佐竹俊哉取締役)としている。アクセスの改善も重視しており、昨年10月末で廃止されたホーバーに代わる公共輸送機関の確保と時間短縮のほか、県北、県西部から利用者を取り戻す対策も急がれる。
<ポイント>
スカイネットアジア航空 1997年設立の新規航空会社。東京・那覇と宮崎・熊本・長崎・鹿児島を結ぶ8路線で計23便を運航している。羽田空港の今年10月以降の国内線発着枠拡大(1日37便)では4便(うち1便は地方路線専用)が配分された。
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