
郡司彰農水副大臣の説明を聞く地元農家ら=11日午後、竹田市荻町の荻公民館
水漏れが問題となっている大蘇ダムについて11日、国は3カ年計画で補修するという対応策を竹田市の受益農家や自治体に示した。地元の首長らは一定の評価をする一方、農家らは「不十分」と納得せず、あらためて全面遮水の抜本対策を要望する声が相次いだ。
竹田市荻町の荻公民館であった説明会では、郡司彰農林水産副大臣が「長年にわたり心配をかけたことは申し訳ない」と謝罪。「まず実際にダムから給水、検証しながら、できる限りの対策を講じさせてほしい」と説明した。
広瀬勝貞知事は「何とか水を持ってきたいという皆さんの思いがようやく通じたと思う」と話し、首藤勝次竹田市長は「今やれる対策として、一定の方向性が示された」と評価した。
しかし、地元農家からは疑問や不安の声が上がった。「本当に大丈夫なのか。また何度も補修することになりかねない」とし、「湖底を全面遮水してほしい」などと、抜本的な水漏れ対策を進めるよう求めた。
農水省が用意した説明資料では、毎年の全放流量を約145万トンと試算する。荻柏原土地改良区の山村英治事務長は「実際にはこんな水はない。現実離れした数字で話をされても話にならない」と計画自体に疑問を投げ掛けた。
瀬井宏一理事長は「5年間も試験湛水(たんすい)をして、いまさら水利機能の検証もない」と不信感を表し、「説明資料には疑問点が多い。これを持ち帰って検証し、質問、意見を添えて提出する。再度それについて説明をしてもらいたい」と注文した。
説明会終了後、水田を持つ男性(65)は「地元住民は当初計画では『必要なだけ水が使えるようになる』と聞いてきた」と振り返る。「今日の説明だけでは農家は納得できない。国は欠陥ダムと認めたのであれば、とにかく完全なダムにしてほしい」と訴えた。
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