
電子地図にさまざまな農地情報を書き込み、確認できる「水土里情報システム」=大分市の県土地改良事業団体連合会
県土地改良事業団体連合会(森田克巳会長)は、電子化した地図にさまざまな農地情報を書き込み、視覚で確認できる「水土里(みどり)情報システム」の整備を進めている。3月末までに県内全域の約120万筆の農地情報の入力が完了する見込みで、新年度から試験的に運用を始める。行政、農業団体などの業務効率化が期待できる。
同連合会によると、航空写真などを基に所有権ごとの農地(農地筆)や、耕作単位ごとの農地など「地図情報」を作成。これに市町村や農協などが持つ土地所有者、作付け品目などの「農地情報」を加えて活用する仕組み。
最大の特徴はビジュアル化。紙、文字データで管理していた耕作放棄地の状況などを視覚的にとらえられ、企画立案や政策検証が迅速にできる。活用例として行政が補助事業の現地を確認する場合、下調べの手間が簡略化される。
情報は所有機関がIDとパスワードを入力して利用できる。利用機関同士で合意すれば共有もできる。システムは全国土地改良事業団体連合会が開発。県連合会が2006~10年度の5カ年事業で農地筆の情報収集、入力作業などを進めている。総事業費は全額国費で約5億3千万円。
農地の貸借、転用の審査などを担う大分市農業委員会は「システムが便利なのは間違いない」とする一方、「費用がどれぐらい掛かるか、膨大な個人情報を外部機関と一緒に扱っていいのかなどを検討したい」と話した。
県連合会は「セキュリティーは万全。農業政策を進めるための情報の一元化は国も後押ししている。システムをぜひ農業振興につなげてほしい」と活用を呼び掛けている。
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