
全国和牛登録協会の調査会で肉質がトップ級の評価を受けた萬福8号
大分県畜産試験場が所有する種雄牛・萬福(まんぷく)8号が、全国和牛登録協会の現場後代検定合同調査会(神戸市で2月に実施)で、肉質が全国トップ級(肉質の優れた子牛を生産する能力が高い)との評価を受けた。このほか、安平土井(やすひらどい)号=同試験場=が上位に入り、県勢が昨年の勝福平号に続いて健闘している。
萬福8、安平土井ともに血統は肉質が優れるとされる兵庫県が主流の「但馬系」。豊後牛の一時代を築いた糸福の「糸桜系」とは違う血統牛が高い評価を受けたことで、佐藤政吉全国和牛登録協会県支部長は「豊後牛の肉質改良に期待できる結果」と喜んでいる。
県畜産振興課によると、調査会は子牛の枝肉の肉質から種雄牛の能力を測る。15県で選抜された種雄牛18頭が出場し、それぞれ子牛の枝肉を出品。萬福8は重視されるBMS(霜降りの程度)が12段階のうち平均9を記録し、肉質等級とともに2部門で1位を獲得。安平土井はBMSで3位、肉質等級で2位に入った。
但馬系はほかの血統に比べ体は小さいが、肉にサシ(脂肪)が細かく入り、口の中で溶けやすい食感などで高く評価されている。県内は繁殖用雌牛が約2万4千頭いるが、うち約40%が糸福など島根県が主流の糸桜系。次いで鹿児島県が主流の気高系が約25%。但馬系は20%ほどにとどまる。
畜産関係者からは「大分県は糸福の好成績で糸桜系が長く使われすぎた。近親交配で肉質が伸び悩んでいる」との指摘もあり、但馬系などの優秀な種雄牛が求められていた。
同課は「昨年に好成績を収めた気高系の勝福平に続き、但馬系でも“エース級”が誕生したことは心強い」と期待を寄せる。2頭は今後、本格的に種雄牛としてデビュー。来年秋ごろから子牛が市場に出始める見込み。
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