炭焼きの貧しい青年が都の美しい姫と結ばれ、黄金を手にして長者になる―。炭焼き小五郎で知られる真名野長者伝説は、豊後大野市三重町の内山地区と深いかかわりがある。
真名野長者伝説研究会長の佐藤芳延さん(78)=三重町内山=は「中央から来た姫が福をもたらす内容は国内だけでなく、アジア地域にも広がる。歴史、民俗学的に興味深い伝説です」と説明する。
民俗学者の故・柳田国男氏は、国内の説話発祥地を三重町として紹介。類似する伝説は韓国・益山市にもあり、両市は伝説をきっかけに交流を続けている。
伝説は小五郎の娘・般若姫が王子に見初められるエピソードなどもあり、ロマンにあふれる。「近松門左衛門が取り上げた題材。おもしろくないはずがない」。神話から文学まで幅広くつながる伝説の内容を熱っぽく話す。
同会のメンバーはボランティアガイドとして、内山地区の史跡や長者伝説を紹介する活動に取り組む。佐藤さんは「内山は小さな集落だが魅力的なエリア。多くの人に文化的価値を知ってほしい」と話している。
内山地区の蓮城寺(内山観音)は真名野長者の開基とされる。同寺近くの内山公園はサクラの名所として知られ、27日に真名野長者まつりが開かれる。
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