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【豊後大野新聞】清川の直売所「夢市場」

[2010年03月03日 09:29]

道の駅きよかわ内にある農産物直売所「清川ふるさと物産館・夢市場」

 豊後大野市清川町の道の駅きよかわ内にある農産物直売所「清川ふるさと物産館・夢市場」が、農産物を自ら生産するため農場を確保し、野菜、果樹などの栽培に乗り出している。「県内の直売所が直営農場を持つのは初めて」と夢市場。背景には出荷組織の会員が高齢化している事情があり、地域農業の体力を取り戻すため新規就農者を支援する事業も展開する。

 夢市場は、1990年にJR旧牧口駅にオープンした農産物直売所が前身。県内で先駆け的な存在だった。「20年間、生産者の頑張りと利用客に支えられてきたが、このままでは担い手不足で大変な事態になる」と、三浦俊荘館長(57)は将来の不安を説明する。
 農産物を提供する出荷者組織「清川産直友の会」の会員は約230人。このうち95%が75歳以上で、平均年齢78歳という状況。このまま放置すれば将来、会員数の減少が危惧(きぐ)され、品物の確保も難しくなる可能性があるという。
 現在、栽培を始めている直営農場は野菜1・6ヘクタール、クリーンピーチ40アール、シイタケ20アール。国の「ふるさと雇用再生特別基金活用事業」を活用して、農作業を担当する5人を採用、4月からはさらに2人を雇用する。年齢は20~60歳代でほとんど市外出身者。
 当初、就職希望者がいるか不安もあったが、予想外の反応に「びっくりしている」(夢市場)。午前8時から午後6時まで、忙しい時は夜明けから日暮れまで積極的に働く姿に「飛ばしすぎ」を心配するほど。
 県立農業大学校を卒業後、4月に入社する下川紗貴子さん(20)=佐伯市出身=は「生産、加工、販売までしている夢市場での仕事を選んだ。将来は観光農園をしたい」と夢をふくらませる。
 サラリーマンだった日高雄三朗さん(63)=宮崎県出身=は「農業をやりたい人を受け入れる体制が魅力。今はいろいろ学んでいる最中で、いずれ若い人のサポートをしたい」と話す。
 三浦館長は「全国の先進地では直売所による農場運営が始まっている。夢市場は販路の基礎があり、生産部門の強化が課題。従来の生産者を大切にしながら、えりすぐりの後継者を育て地域、農業の振興につなげたい」と話している。

 学校や手厚い就農支援

 夢市場の描く将来構想は、直営農場による農産品の確保にとどまらず、新規生産者の育成を視野に入れている。新しい担い手が地域の核となる人材に成長することも期待する。
 構想によると、農業生産事業として従業員を雇い、クリーンピーチや野菜、ゴマなどを栽培する直営農場を展開。出荷者協議会の農産物と競合することなく、品薄の作物を栽培し、収穫が多い場合はほかの販路に乗せる。従業員は順次、入れ替わり、“卒業”後は地域の生産者として自立することを想定している。
 就農支援事業は、新しく農業を始める人への農地や住居のあっせん、営農指導や直売所へ出荷する作物の指導など。
 このほか、農業を学びたい人を受け入れる身土不二(しんどふじ)(人の体と土は切り離せないの意)学校(農業学校)、市民農園、グリーンツーリズム事業なども盛り込んでいる。
 いずれは「身土不二」をテーマにした別法人を設立して事業を引き継ぐが、当面は夢市場が実施。4月から身土不二学校、就農支援、グリーンツーリズム事業を始める予定。

 *本社ホームページ(www.oita‐press.co.jp)の動画もご覧ください。

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