
潮位が下がるのを観測する津田林夫運営委員長(中央)ら=28日午後4時50分ごろ、佐伯市蒲江森崎浦の森崎港
南米チリの大地震で県内にも津波警報が出された28日、豊後水道の沿岸部を中心に緊張が走った。県や関係自治体は災害警戒本部を設置し、終日、厳重な警戒を続けた。沿岸域に避難勧告が出された佐伯市でも潮位の変化が見られ、一部住民が高台に避難して不安げに海を見つめた。
佐伯市は午後0時19分、沿岸部の155地区・1万7600世帯(4万1500人)に避難勧告を出した。市によると、上浦や米水津を中心に住民約300人が一時、自主避難した。
県漁協名護屋支店によると、市内蒲江森崎浦の森崎港では午後4時45分から9分間に干満の差が83センチに達するなど、午後3時半から5時20分にかけて4回大きく潮位が変化した。支店の津田林夫運営委員長(73)は「あと50センチから1メートル上がったら浸水被害が出ていただろう」と胸をなで下ろした。
市内米水津地区でも同日夕、潮位の上下動があった。万一の事態に備えて、高台にある寺に海沿いの住民らが避難した。家族4人で身を寄せた近くの女性(34)は「過去に大津波が押し寄せた地区だけに不安です」。岸壁近くに止めた車を高い所に動かす人もいた。
県漁協が出漁中の漁船に無線で注意を呼び掛け、佐伯小型船安全協会の海上安全指導員5人は市中心部の河口に係留されたプレジャーボートなどを見回った。
大分海上保安部は巡視船6隻を出動させ、県は防災ヘリコプターを飛ばして海沿いの住民に注意を喚起した。臼杵、津久見両市は巡回活動や防災無線などで市民に警戒を呼び掛けた。
大分市は佐賀関地区の公民館など11カ所を避難所とし、田ノ浦ビーチを閉鎖。市内の臨海工場地帯の企業も、接岸する大型タンカーを沖合に避難させるなどの対応を取った。
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