
定時制の卒業式を祝う壁飾りの前で、答辞の練習をする渡辺聡さん
3月2日に行われる大分工業高校(巨山宣幸校長)の卒業式で、定時制の渡辺聡さん(19)=電気科=が全日制代表に続いて答辞を読む。定時制の生徒が答辞を読むのは、1955年の定時制開設以来初めて。自力で学費を稼ぎながら学んだ同級生16人の思いを代弁する。
体育館が改修中のため、式は市中心部のいいちこグランシアタである。大分バスに就職が決まっている渡辺さんは、高校生活最後を飾る日に向け練習に余念がない。
「わたしたち定時制の生徒は、昼働き夜学ぶ生活を4年間続けてきました。働いてきた場所はさまざまです」「両立は口で言うほど易しくはなく、何度も学校をやめたい衝動にかられました」―5分間の答辞に気持ちを込めた。
渡辺さんはJR大分駅構内の食堂などで働きながら、午後5時から同9時の授業に臨んだ。臼杵市の実家に帰り着くのは連日、深夜0時近く。定時制生徒会長も務め、「2年次には仲間と定時制初の文化祭を実行した」と振り返る。
定時制の生徒による答辞は4年前から検討されており、今回渡辺さんが引き受けて実現する。高塚賢司教頭は「渡辺君のチャレンジ精神が実現の道を開いた」と言う。渡辺さんは「支えてくれた人たちに感謝を込めて読みたい」と話している。
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