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新種の地衣類と確認 梅津さんが生前採取

[2010年02月18日 09:13]

梅津さんの写真と新種が発表された冊子を手に、うれしそうな和子さん。左は梅津さん愛用の顕微鏡

 中津市近郊の小中学校で教壇に立つ傍ら、県内外で植物などの調査研究を続け、2006年に亡くなった元小学校長の梅津幸雄さん(享年66)=福岡県吉富町幸子=が、生前に採取していた地衣類が新種と分かった。柏谷博之博士(国立科学博物館名誉研究員)と文光喜博士(韓国国立生物資源館研究員)が、09年10月発行の「植物研究雑誌第84巻第5号」で発表。梅津さんの名前を入れ、「ウメズハマキクバゴケ(学名Karoowia umezuana)」と命名した。
 梅津さんは大分大学在学中から植物を専門に研究。卒業後も教員として勤務する一方で、地衣類や植物、魚類などの調査研究に明け暮れた。週末は妻の和子さん(63)とキャンピングカーで調査に出掛け、平日は帰宅すると書斎の顕微鏡に向かう毎日だったという。
 ウメズハマキクバゴケは1998年8月、県の委託を受けて調査していた黒岳の天狗(てんぐ)岩で初めて採取。その後、くじゅう山系の数カ所でも見つけた。柏谷博士に標本を送った結果、ハマキクバゴケ属の中でパスチュールという無性生殖器官があり、地衣成分にフマールプロトセトラール酸を含む種がほかにないため、新種と確認された。
 発見から11年を経ての新種認定に和子さんは「主人が地道に続けてきた研究の功績が認められたようで、いい記念になった。本人が生きていたら、さぞ喜んだことでしょう」とうれしそう。柏谷博士は「おそらくくじゅう山系にしか生息していない、非常に貴重な地衣類」と評価している。

 <ポイント>
 地衣類 菌類と藻類の共生体。日本では約1500種が、樹皮や岩石、地面、屋根瓦の上などに生育しているとされる。比較的よく目にする地衣類として古木などに着生する灰緑色のウメノキゴケが挙げられる。

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