
アスファルトで整備されたままの全国和牛能力共進会の会場跡地=由布市湯布院町塚原地区
由布市湯布院町塚原地区の牧草地を管理する塚原財産管理委員会(溝口哲生委員長)が、地区内で全国和牛能力共進会が開かれた会場跡地の採草補償費480万円の支払いを市に申し入れたことが13日分かった。昨年3月に起きた野焼き死亡事故で、委員会の役員10人(1人は同事故で死亡)が県警に過失致死の疑いで書類送検されており、弁護士費用などに充てたいとしている。市は「跡地はイベントの駐車場に使うなどしているが、補償費を払うのは市民の理解を得にくい」と難色を示している。
委員会は1992年に共進会が開かれた市有地(約20ヘクタール)の入会権(採草権)を持っている。跡地には開催時に地面を覆ったアスファルトが現在もそのまま残っている。
旧湯布院町と由布市は、91年度から2005年度まで採草ができない補償費として毎年約460万円を委員会に支払っていた。しかし、06年度以降は「跡地周辺でも採草はほとんど行われなくなっている」などを理由に支払っていない。
市は08年、土地を売却するため、有効な活用法を公募したが、正式な申し込みはなかったという。
溝口委員長らは10日、市役所を訪れて首藤奉文市長に支払いを求める要望書を提出した。委員会によると、480万円は、かつて支払われていた額に利子分を加えたもの。溝口委員長は「弁護士費用などは現在、借入金で対応している。困難な状況を市にも理解してほしい」と話している。
市は「地元や議会と協議しながら、委員会を支援できる方法について検討したい」と説明している。
委員会は書類送検後、地区住民や近隣の牧野組合など476人分の嘆願書を大分地検に提出し減刑を求めている。また、同地区の今年の野焼きは見合わせることを決めている。
<メモ> 野焼き死亡事故
昨年3月17日、塚原で野焼き作業中の男女4人が炎に巻かれて死亡した。県警は今年1月6日、過失致死の疑いで、野焼きを実施した団体「塚原財産管理委員会」の委員長ら役員10人を大分地検に書類送検した。
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