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【県の新年度予算案】 財源確保に苦心

[2010年02月13日 10:05]

  県の新年度一般会計当初予算案は、景気悪化で県税収入がさらに落ち込み、地方交付税の配分増が見込めない中、地域経済を下支えする「積極予算」にするため財源確保に苦心した。
 前政権の経済対策による交付金を積んでおいた基金をフル活用して253億円を繰り入れ。地方財政計画(自治体全体の歳入、歳出の見通し)の枠組みに沿って交付税の足りない分を補う形で臨時財政対策債(県の借金)を前年度比166億円増にした。
 その分、他の県債の発行を抑制(80億円減)し、繰り上げ償還も進めて財政健全化に努める。しかし、県債残高は1兆円(一般会計ベース)を超えたまま。景気回復の見通しが立たず、国の財政も危機的な状況が強まっており、2011年度以降の財政運営はさらに厳しさを増しそうだ。
 「政策県庁」にふさわしい積極的な政策展開を続けるため、行財政改革と歳出の「選択と集中」をさらに進める必要がある。一方で、「地域主権」を後押しするため、税財源の見直しを含めた国・地方の財政構造の抜本的な改革も待ったなしになっている。

 大きい政権交代の影響
 政権交代後、初の県の当初予算案編成は新政権の公共事業の削減方針に大きく影響された。政府予算案では本年度比18・3%の大幅減。県の当初予算案の公共事業関連は▽交付金を活用した道路整備 12%減▽農道や用排水路などの生産基盤整備 30%減―と軒並み減少する。県単独事業で道路改良を8%増にするなど努力したが、投資的経費全体は52億円減少する。
 このため県は国の第2次補正予算(1月に成立)に盛り込まれた公共事業用の交付金を、第1回定例県議会に提案する本年度一般会計補正予算案(2月補正)に計上。補正分と新年度当初分を合わせて「実質的な『13カ月予算』として編成」(財政課)し、本年度当初以上の投資的経費を確保する方針を示している。

 目玉の景気・雇用対策
 予算の目玉として広瀬勝貞知事が特に強調したのが景気・雇用対策の重要性。「国の配慮が必ずしも十分でなかった」として新規事業創設や既存の支援策の拡充に取り組んだ。
 民間投資を促すため、医療機関や社会福祉施設、学校の耐震化・改築を推進する助成に取り組む。中小企業の設備投資や運転資金を支援する制度資金の融資枠は510億円まで拡大した。
 求人の落ち込みに対応するため、若年の就職未定者と求人側のミスマッチを解消する就業体験を事業化。工業系高校生が技能資格を取得する際の手数料に助成し、優秀な人材の育成を後押しする。離職者の再就職を促す職業能力開発訓練も大幅に拡充。こうした雇用・就労対策は本年度の2倍となる60億円を確保した。

 子育て支援で新規事業
 中期行財政運営ビジョンに掲げる「子育て満足度日本一」の推進のため、子育て支援策を強化する各種新規事業が盛り込まれた。
 経済面の支援では、乳幼児医療費助成制度のうち、入院助成の対象を就学前から中学3年生まで拡大。妊婦健診の公費負担の対象にC型肝炎など各種血液検査や子宮頸(けい)がん検査などの項目を追加する。
 子育て不安の解消のため、社会福祉センターを再編して4月に開設する「こども女性相談支援センター」の相談体制を強化。男性の子育て参加を推進する企業には奨励金を交付する。
 教育環境の整備を推進。高校奨学金は定員を100人増の860人に。入学支度金貸与制度(公立5万円、私立10万円)を設ける。

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