
別府、杵築両市と日出町のごみを処理している藤ケ谷清掃センター
別杵速見地域広域市町村圏事務組合(管理者・浜田博市長)が進める「藤ケ谷清掃センター」の建て替え事業は2月下旬、新施設を建設・運転する事業者との本契約という大きな節目を控える。だが、昨年12月の入札をめぐって、次点の企業が「審査に疑問がある」として質問書を出すなど“異例の事態”となり、同組合は対応に追われている。
予算額約247億円の大型事業。入札は選定委員会が金額(30点満点)と技術面(80点満点)を採点する総合評価方式で行い、3グループの中から日立造船(大阪市)を代表とする企業グループを選んだ。落札価格は198億7千万円で、落札率は80・4%。同組合は選定委の評価講評をホームページなどで公開した。
これに対し、次点となった荏原環境プラント(東京都)は審査の詳細な説明を求める質問書を同組合に送った。荏原の入札額は約186億8千万円と最も低かったが、得点合計は日立造船(88・82点)と1・57ポイント差の87・25点。「他社と同様の提案をしたのに、講評コメントがない項目がある」などと主張している。
別府市議の5人も「12億円も高い日立造船がなぜ選ばれたのか。市民の知る権利に応えていない」として、3グループの提案書全文などの公表を申し入れた。
同組合は「講評は特に評価が高かったトピックスのみを記した」などと説明。企業の知的財産への配慮が必要なことから、荏原側に回答期限の延期を求め、回答を準備している。
一方、日立造船などは、1990年代の談合を理由に国から15日間(2月4~18日)の営業停止命令を受けた。同社の道義的責任を問う声もあるが、同組合は「入札参加資格要件を欠いていない」などとして1月22日、仮契約を結んだ。
今月25日には本契約のための広域圏議会が開かれる予定。同組合は議会に向け、選定に関する詳しい資料の作成を進めており、「選定委員会の委員には正当な評価をしていただいたと確信している。住民のため、スケジュール通りに進めていきたい」と話している。
<ポイント>
藤ケ谷清掃センター 1978年に完成し、88年に増設。1日270トンのごみ処理能力を持ち、別府、杵築両市と日出町のごみ(年間約7万トン)を処理しているが、稼働から30年以上がたち老朽化が進んでいる。新施設は、可燃ごみを燃やして発電も行うエネルギー回収推進施設(処理能力は日量235トン)、不燃ごみ、粗大ごみを処理するマテリアルリサイクル推進施設(同25トン)で構成。焼却灰は再資源(セメント)化する。稼働は2014年4月の予定。
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