
市有地にある桜町神社=竹田市荻町馬場
北海道砂川市が市有地を神社に無償で使わせていることが憲法の政教分離原則に反するかが争われた訴訟は、最高裁で違憲と判断された。県内では竹田、杵築の両市が、神社の総代会に無償で市有地を貸していることが28日、各自治体への取材で分かった。最高裁は「宗教的施設の性格や経過、一般人の評価などを考慮し、社会通念に照らして判断すべき」と明確な判断基準を示していないため、両市とも「宗教的意味合いは薄く違憲状態なのか判断は難しい。すぐ対処するべきかどうか」と戸惑い気味だ。
竹田市荻町馬場の桜町神社は市有地の一画にある。約107平方メートルの敷地に、手作りみこしを保管する小さな社と、高さ約2メートルの木製の鳥居。市荻支所によると、宮司はおらず、ご神体もあるのか分からないという。15年ほど前、県道の拡幅工事に伴い、現在の場所に移転。毎年、地区の夏祭りが催されているが「地域おこしイベントで、宗教色はない」とし、当面は国や県の指導を待つ方針だ。
杵築市山香町野原(のはる)では1995年から、市有地455平方メートルが、寺山八幡神社の総代会などに駐車場として貸し出されている。市財政課は「市有地上に特別な宗教施設はなく、北海道と全く同じとは言えない。差し戻し審や、ほかの自治体の対応を注視したい」としている。
「仏の里」国東市は間接的に宗教施設とかかわるケース。同市国東町の文殊仙寺と岩戸寺の近くにある市有地は舗装され、寺を訪れた人たちの駐車場として利用されている。市はいずれの寺院とも貸与契約は結んでいないが、事実上、寺の駐車場用地だ。
文殊仙寺の駐車場は約1120平方メートルでトイレを併設。岩戸寺は国指定重要無形民俗文化財の修正鬼会(しゅじょうおにえ)などが開かれる関係で、個人が旧国東町に寄贈し、駐車場になったという。広さ約550平方メートル。市財政課は「観光用に市有地を開放している。問題ないと考えている」。
訴訟では、違憲状態の市有地は「全国に数多くある」と指摘された。「すべてを把握できてない。現在、調査をしている」(大分市)とする自治体もある。
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